NHK杯高校野球中止 長崎県高野連「夏あると信じて」

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、長崎県高野連は1日、第68回NHK杯地区予選(22~31日)と同県大会(6月6~14日)の中止を発表した。緊急事態宣言が解除されず、選手の安全性が確保されないことや、本番の夏の開催へ万全の対策を期すことなどを理由に判断した。
 夏の前哨戦と言われるこの大会は1953年に開始。65年に天候不良で県大会が開催されなかったことはあるが、地区予選前の中止決定は初めて。
 事態の収束が見えない中、春の九州地区大会とNHK杯に続いて、今年で102回目を迎える夏の全国高校選手権(甲子園)の開催も危ぶまれている。仮に甲子園が中止になった場合に備えて、県高野連は選手権長崎大会の名称を変えるなどして、集大成となる県レベルの大会の実施も視野に入れている。
 黒江英樹理事長は「昨秋から選手たちは試合ができていない。夏はあると信じて、今は頑張ってほしい。こちらとしても何とか粘りたい」とコメントした。

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