GWにおすすめ。家から見る、聞く展覧会・コンテンツ10選

©特定非営利活動法人GADAGO

緊急事態宣言の発令により、自宅待機の時間が増える今年のゴールデンウィーク。オンライン・オフライン問わず自宅で楽しめる、編集部おすすめの10の展覧会とコンテンツを紹介する。

「一枚の絵の力」展より、大小島真木の作品

森美術館 presents「mori art museum digital」

2月29日から臨時休館の森美術館が自宅で楽しめる期間限定のオンライン・プログラム「mori art museum digital」をスタートした。おすすめは、開幕が延期になっている「MAMスクリーン013:ムニーラ・アル・ソルフ」の上映作品2作の先行公開。

現代社会における日常の出来事、小さな物語をユーモアとともに込めて描いてきたアル・ソルフは、ヴェネチア・ビエンナーレや、ドクメンタなどに参加してきた注目のアーティスト。その初期代表作を、時間を気にせず見られるのはオンラインならではの良さと言えるだろう。そのほかには、会期途中で終了した「未来と芸術展」の3Dウォークスルーや、料理レシピに注目した「アーティスト・クックブック」なども。公開期間は4月28日~6月30日。
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamdigital/05/index.html

mori art museum digital

ツアーやマニアックな研究も「おうちでポーラ美術館」

現在臨時休館中のポーラ美術館はウェブサイト内で「#おうちでポーラ美術館」のページを公開。約30のコンテンツを、「みる」「よむ」「つくる」「ポーラ美術館を知る」の4つのメニューに分けて紹介している。

おすすめは、自宅にいながら学芸員によるギャラリーツアーを楽しめる「みる」。ここでは「モディリアーニを探して」展、「シュルレアリスムと絵画」展など4つの展覧会の解説ムービーを見ることができる。そのほかにも、マティスやモネの塗り絵、フロッタージュの技法や切り絵を親子で楽しめる「つくる」のコーナーや、展覧会準備のタイムラプスや作品調査など、ふだんは見えない展覧会・作品の裏側を知るマニアックな動画も。この連休を機に、新たな関心の扉を開けてほしい。
https://www.polamuseum.or.jp/enjoyathome

おうちでポーラ美術館

ラジオプログラム「RADIO HERMÈS」

連休中、自宅で仕事をする人や近所の散歩におすすめしたいのはラジオプログラム。昨年9月に配信し好評を博した「RADIO HERMÈS」の番組の一部が、4月24日〜5月10日までの期間限定で再放送されている。

エルメスのメンズの世界の自由な発想を「耳から感じる」というコンセプトのこのラジオステーションには、エルメスの創作に関わる人々、日本やフランスのミュージシャン、アーティストが登場。落合陽一、最果タヒ、名和晃平、蓮沼執太、毛利悠子らが名を連ねている。放送プログラムをチェックして、気になるプログラムはお聴き逃しなく。
https://www.radio-hermes.com/

RADIO HERMÈS

建物と展覧会を360度見る「21_21 DESIGN SIGHTパノラマツアー」

デザインが好きなら一度は訪れたい、乃木坂の21_21 DESIGN SIGHT。そのウェブサイトでは、安藤忠雄が設計を手がけたことでも知られる建築の様子や、これまでに開催した展覧会の一部を、パノラマツアーで紹介中。360度を見渡せる写真や動画で、館内の様子を楽しめる。現在公開中の企画展は、「コメ展」(2014年)、「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」(2015年)、「雑貨展」(2016年)。
http://www.2121designsight.jp/documents/2020/03/panoramictour.html

21_21 DESIGN SIGHTパノラマツアー

ドキュメンタリー映画を公開中「荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所」

荒川修作のドキュメンタリー映画『死なない子供、荒川修作』やマドリン・ギンズのドキュメンタリー映画『WE、マドリン・ギンズ』などを、いまならオンラインで楽しめる。

荒川修作とマドリン・ギンズが2002年に設立し、現在は荒川作品のアーカイブ事業、作品管理などを行う「荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所」がニュースレター「Distraction Series」をスタート。4月6日より隔週で配信されるこのニュースレターは、ふたりが創造した様々な哲学やプロジェクトを共有していくというもの。映画は6月末までの限定公開予定。
http://www.architectural-body.com/?p=5893

Distraction Series

未来をつくる心の栄養のために「近藤亜樹 心に花を」

2015年、東日本大震災で経験した悲しみを14000枚以上の絵と実写による映画『HIKARI』を通して希望へ転化させた近藤亜樹。それから5年、様々な出来事を乗り越え、いま再びキャンバスに向かう近藤によるオンライン展がシュウゴアーツのウェブサイトで行われている。

サイト内では会場の様子を映像で見ることができるほか、近藤の初監督映画『HIKARI』が5月6日まで特別上映中。ステートメントの中では「今、心の栄養を沢山取ることは、今を生きて未来を作るためにとても大切なことだと、私は絵を描きながらそう思います。今こそ想像力を育て、心に花を咲かせてください」というメッセージも。
http://shugoarts.com/news/15936/

「近藤亜樹 心に花を」

作品背景を深く知る「読む 横溝 静」

連休中には、ゆっくりと文章に目を通して心静かに過ごすのもすすめ。WAKO WORKS OF ARTの特設サイトでは、「読む 横溝 静」として、写真や映像の特性を用いながら自己・他者の関係性に注目した作品を手がけてきた横溝静による作品解説を公開中(続編は近日公開)。現在は、作家デビューの1990年代〜2000年代初頭の4シリーズの解説が掲載され、その中には国立近代美術館で昨年開催の「窓展 : 窓をめぐるアートと建築の旅」で展示された「Stranger」シリーズも。ひとりのアーティストの作品背景を深く知る貴重な機会になりそうだ。
https://www.wako-art.jp/introduction-shizuka-yokomizo

読む 横溝 静

電話で聞く展覧会「電話展示|Emergency Call」

4月30日から緊急事態宣言解除までの期間限定で体験できるのが、アーティスト・大岩雄典が企画した「電話展示|Emergency Call」。ウェブサイトに記載された番号に電話をかけて体験するというユニークなスタイルのこの展覧会には、企画者の大岩に加え増田義基、山本悠とU、佐藤朋子、永田康祐、樋口恭介、西村梨緒葉、大和田俊、角銅真実など多ジャンルから約20組が参加。自分が安全だと思う時間・場所でぜひ電話をかけてみてはいかがだろう。
https://euskeoiwa.com/2020emergencycall/

電話展示|Emergency Call

1人ずつしかアクセスできないウェブサイト「隔離式濃厚接触室」

新型コロナウイルスと感染拡大と、それに伴う展示芸術の不自由に対する抵抗として、アーティストの布施琳太郎が企画したのが「隔離式濃厚接触室」展。詩人の水沢なお、布施の二人展となる本展の会場は、「1人ずつしかアクセスできないウェブページ」だ。

実空間での展覧会を代替するためのオンラインビューイングとは異なるコンセプトとなる本展。URLをクリックし、無事入室できるとそこに現れるものは? 定員は1人のため、サイトを訪れると「他の鑑賞者が展覧会を鑑賞しています。時間を置いて再度アクセスしてください」というメッセージが表示されることもあるが、何度かチャレンジしてほしい。
https://rintarofuse.com/covid19.html

隔離式濃厚接触室

16名のアーティストが参加する「一枚の絵の力」

自宅で過ごす時間が増えたなら、これを機に部屋にお気に入りの作品を飾ってみることをおすすめしたい。ギャラリー「HARUKAITO by island」が企画した「一枚の絵の力」展が、4月30日から5月31日までアートECサイト「OIL by 美術手帖」と連動してスタートした。取り扱い作品は13万円がベースで、参加作家は、∈Y∋、大小島真木、華雪、玉山拓郎、DIEGO、永田康祐、BIEN、平田尚也、布施琳太郎など16名。売上金は作家への還元分とシステム管理費+寄付金に充てられ、寄付額の追加も可能。
https://oil.bijutsutecho.com/special/77

一枚の絵の力 Power of a painting