不登校、ひきこもりの対面相談難しく 支援団体「いつでも連絡して」 コロナ影響 「居場所」活動中止

フリースペースふきのとうの活動場所。6月末まで休止するが、電話相談は受け付ける=佐世保市京坪町

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、不登校やひきこもりの当事者らを支援する団体の活動も難しくなっている。外出自粛が求められ対面での相談などができにくいからだ。支援団体は「悩みを抱え込まず、いつでも連絡してほしい」と呼び掛けている。
 不登校、ひきこもりの当事者や家族を支援している長崎県佐世保市のNPO法人「フリースペースふきのとう」は、当事者が集まったり相談したりする「居場所」活動を週5回、親や家族の会を月1回ずつ開いていたが、新型コロナの影響で6月末まで休止している。
 山北眞由美理事長は「当事者も親も家で過ごす時間が増え、不安が増していると思う」と心配する。保護者からは「(ひきこもりの)子どもと一日中、顔を合わせないといけない状況がきつい」などの相談も寄せられているという。
 このため、同法人は利用者に定期的に連絡し近況を尋ねたり、電話相談を受け付けたりしている。山北理事長は「不安かもしれないが希望を持って生きてほしい。何かあった場合はすぐに連絡してほしい」と呼び掛けている。
 一方、県子ども・若者総合相談センター「ゆめおす」(長崎市)を運営するNPO法人「心澄(しんじょう)」は、当事者とのつながりを途切れさせないため、感染防止対策を徹底した上で開所している。宮本鷹明理事長は「(当事者らは)もともと不安感が強い人が多く、心が折れると立ち上がるのに時間が必要。『何かあれば逃げる場所はあるよ』と伝えたい」と話す。
 問い合わせは「フリースペースふきのとう」(電0956.25.6222)、県子ども・若者総合相談センター「ゆめおす」(電095.824.6325)。

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