緊急事態条項に強い懸念 長崎の被爆者ら 街頭で改憲反対をアピール

横断幕を手に街頭に立つ参加者=長崎市、鉄橋(写真は一部加工)

 憲法記念日の3日、護憲派の市民団体と被爆者らは、長崎市中心部の鉄橋で憲法改正反対を訴えた。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け市民集会「ながさき9条フェスタ」は中止し、集会の実行委有志ら14人がマスク姿で横断幕やプラカードを手に街頭に立った。アピール文を読み上げ、憲法への緊急事態条項の新設について「行政府に権限を集中させて、三権分立と人権保障を一時的に停止させる」と強い懸念を表明。「憲法を今変えなければならない理由はなく、まさに不要不急の最たるもの」と批判した。
 「言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会」事務局長、関口達夫さん(69)は「コロナ禍の混乱に乗じて憲法を改正しようとするのはおかしい。こんなときだからこそ、少しでも声を上げないといけない」と語った。

 


© 株式会社長崎新聞社