【新型コロナ】「手に入らないのでうれしい」 相模原市中央区の自治会が消毒液を無料配布 装置購入し住民が生成 

持参したペットボトルに消毒液を入れて持ち帰る人たち=相模原市中央区上溝の石橋自治会館

 相模原市中央区の上溝地区自治会連合会が新型コロナウイルス感染拡大に伴って品薄となっている消毒液を会員に無料配布している。装置を購入して住民らが生成・配布しており、地域の団体と協力して保育園、幼稚園、高校などの教育施設、福祉施設への提供も始める。

 配布しているのは、微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)。希塩酸を電気分解し水道水で希釈して生成する液体で、強い殺菌力がある一方、厚生労働省から食品添加物の指定を受けるなど安全性が高いという。

 同連合会の費用を活用して生成装置を購入。消毒液は同連合会に加盟する16自治会を通じて約6500世帯に配っている。

 2日には、上溝地区の石橋自治会が自治会館で配布。多くの住民が500ミリリットル入りのペットボトルを持参し、消毒液を持ち帰っていた。受け取った人たちは「なかなか手に入らないのでうれしい」「家族全員で使いたい」などと話した。

 地区内の保育園や福祉施設からも配布を希望する声が寄せられたことから、自治会連合会や社会福祉協議会などでつくる団体「ALL上溝」と協力し、配布対象を拡大する。同連合会の小林充明会長は「無料配布することで、地域の人たちの役に立てれば」と話している。

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