iDeCoに加入者は知っておきたい、転職時に必要な手続きとは?

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iDeCoに加入している人が転職時に必要な手続きとは

会社員や公務員の方は、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入するときに勤務先の事業主の証明書を提出しているはずです。

もし60歳を迎えるまでに転職して、その事業主が変わることになったとしても、iDeCoは次の会社へ持ち運びができるようになっています。

転職後もそのまま継続したり、転職先の会社が用意しているほかの年金制度に資産を引き継いだりすることができるのですが、それには手続きが必要です。転職先が導入している年金制度によって手続き方法が違ってくるため、よく確認しておきたいところです。

転職先によってiDeCoの手続きはどう違う?

具体的な手続きについて、転職先ごとに見ていきましょう。

●企業年金制度のない会社に転職した
転職先の会社が独自の年金制度を用意していない場合、iDeCoをそのまま継続できます。もともと会社員や公務員だった方は、所属している会社が変わったということを知らせるため「加入者登録事業所変更届」を提出する手続きをします。

会社員や公務員は国民年金の「第2号被保険者」ですが、フリーランスや自営業は「第1号被保険者」、会社員や公務員の配偶者を持つ専業主婦(主夫)になる場合は「第3号被保険者」です。

この国民年金の種別が変わる場合は、「加入者登録事業所変更届」に代わって「種別変更届」を提出します。いずれの場合も「転職先の事業主証明書」を添える必要がありますので、転職先に伝えて記入してもらいましょう。

●企業年金制度がある会社に転職した
少々ややこしいのですが、企業年金制度には2種類あります。1つは「企業型確定拠出年金(DC)」といって、iDeCoの企業版です。

もう1つは「確定給付企業年金(DB)」といって、拠出する金額ではなく将来給付される額が確定しているタイプの企業年金です。
転職先が導入している年金制度がどちらなのかによって手続きが変わるので、まずはそれを確認しましょう。

●転職先が「企業型確定拠出年金(DC)」を導入している
基本的にはiDeCo(個人型確定拠出年金)から企業型確定拠出年金に資産を移動することになります。

転職先に移換手続きを申し出て、iDeCoの加入資格がなくなったということで「加入者資格喪失届」を提出し、転職先に移管手続きを申し出ます。

転職先の企業年金の規約内容によっては、まれにiDeCoとの同時加入が認められている場合もあります。転職先の担当部署に確認してみましょう。

●転職先が「確定給付企業年金(DB)」を導入している
場合によっては、iDeCoの資産を会社の確定給付年金に組み入れてもらえることがあります。その確定給付年金の規約の内容しだいになるので、詳しくは転職先の担当部署にたずねてみましょう。

●公務員になった
公務員に転職した場合、「転職先の会社が独自の年金制度を用意していない場合」と同様の手続きになります。

iDeCoをそのまま継続することができるので、もともと会社員や公務員だった方は「加入者登録事業所変更届」と「転職先の事業主証明書」を提出しましょう。

●フリーランスや自営業になった・専業主婦(主夫)になった
雇用される立場でなくなった場合も、iDeCoは継続できます。国民年金の種別(「第〇号被保険者」の部分)が変わる場合は「種別変更届」を提出します。

転職前と転職後で、掛金として拠出できる金額の上限が違うこともあるので確認しておきましょう。拠出金額の変更も他の手続きと同時に行うことができます。転職と同時に転居がある場合も、新しい住所を届け出る手続きが必要です。

手続きは、自分がiDeCoの積み立てをしている金融機関に対して行います。わからないことがあれば、その金融機関の店頭や電話窓口などで相談してみましょう。ホームページに手続方法が詳しく載っていたり、手続きに必要な書類のダウンロードができるようになっていたりすることもあります。

まとめ

転職すると、生活がガラッと変わったり忙しくなったりして、なかなか「iDeCoの手続きをしておこう」とはならないかもしれません。

でも、手続きをせずにいると掛金の拠出が止まってしまうことなどもあります。忘れないうちに、早めに済ませておきましょう。

(参考)
iDeCo公式サイト iDeCoをはじめよう 加入手続きについて
iDeCo公式サイト 転職・退職された方へ
iDeCo公式サイト 転退職に伴う年金資産移換等早見表

執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表