【MLB】イチロー氏のヒットキング論争に新展開? 4256安打ローズ氏の違法バット使用疑惑が再浮上

ピート・ローズ氏【写真:Getty Images】

カナダ紙が歴代1位の通算4256安打を誇るピート・ローズ氏のコルクバット使用疑惑を報じた

歴代1位の通算4256安打を誇るピート・ローズ氏がエクスポズ(現ナショナルズ)に所属していた1984年に違反となっている「コルク入りバット」を使用していたとカナダ紙モントリオール・ガゼットが伝えた。

同紙はグラウンド管理人を11年間務めたジョー・ジャマー氏の証言をもとに報じた。記事によると、ローズ氏はエクスポズが本拠地としていたオリンピックスタジアムのビジター用クラブハウスでバットにコルクを仕込んでいたという。通常の木製バットの先端にコルクを埋め込む「コルク入りバット」は軽量なためスイングスピードが上がり、ボールを手元まで引きつけることが出来る分だけ安打を打つ確率が高まると言われている。

ジャマー氏は当時ビジターのクラブハウス用具係だったブライアン・グリーンバーグ氏からコルクバットを製造するマシンを見せられ、「ピート・ローズのコルクバットを作るためのものだ」と聞かされたという。ジャマー氏は「グリーンバーグは『ピート・ローズは20年間バットにコルクを仕込んでいる』と話していた」と証言。ローズ氏はメジャーで通算24年間プレー。この証言が事実ならメジャー生活の大半で違反バットを使用していたことになる。元々の仕事は大工で、同紙にバット製造の張本人とされるグリーンバーグ氏は「(コルクバットに関する)質問には答えられない。私からはその件について話せない」と取材に応じなかったという。

これまでローズ氏のコルクバット使用疑惑については、01年にローズ氏の親友だった人物が米紙「バニティ・フェア」で告白。10年にはローズ氏のバットをレントゲン検査したところコルクが仕込まれていたとの米報道もあった。米紙「USAトゥデイ」はローズ氏の代理人の1人だったライアン・フィッターマン氏に取材したが、「我々は現段階で取材は受け付けてはいない」と応じなかったという。

89年に野球賭博への関与で永久追放処分を受けたローズ氏は今年2月に大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナー宛てに資格回復を求める嘆願書を送ったばかりだが……。日米通算4367安打のイチロー氏と比較する「ヒットキング論争」が繰り広げられているが、ローズ氏への疑惑は深まるばかりだ。(Full-Count編集部)

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