寺山修司三十八回忌 SNSでファン献花/コロナでひっそり 来年へバトンつなぐ/三沢・記念館

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寺山修司の文学碑に献花する関係者ら(寺山修司記念館提供)

 青森県三沢市ゆかりの劇作家、詩人・寺山修司の三十八回忌にあたる4日、同市の寺山修司記念館は「修司忌」を行った。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、文学碑に集まったのは関係者8人だけと例年よりひっそりとした命日となった。それでも会員制交流サイト(SNS)を通じて寺山ファンが献花に参加、若くして亡くなった奇才を惜しんだ。

 記念館そばの沼を見下ろす文学碑では、佐々木英明館長らが寺山の「花詩集」に登場するバラやチューリップ、ラン、ユリを献花。また、佐々木館長が寺山の詩「懐かしのわが家」を朗読した。

 記念館は全国のファンらが修司忌に「参加」できるよう、昨年に続きツイッターやフェイスブックに自分が献花した画像を投稿する企画を実施。ツイッターには花や寺山作品の画像が多数投稿され、会場に印刷した投稿約20枚が飾られた。

 佐々木館長も寺山に向けて「疫病流行! 寺山さん、いま、世界はひどいことになっています。死んだふりしてちゃだめですよ。起きてください。『疫病流行記』、続篇(ぞくへん)書くんでしょ」などとツイッターにメッセージを送った。また記念館は、詩を朗読する佐々木館長の動画を投稿した。

 記念館学芸員の広瀬有紀さんは「寺山の人柄や作品に思いをはせる一日として命日を定着させたかった。今年は全国のファンを代表して関係者で執り行うことにした。来年へバトンをつなぐ」と語った。

 修司忌は例年、記念館の春のフェスティバルに合わせて開いていたが、今年はイベント開催を断念。記念館は報道機関を会場に入れず、事後に説明する形を取った。