RMS、欧州の対流性暴風雨の新しい高詳細モデルをリリース

新モデルは欧州17カ国の不動産および自動車を含む包括的ソリューションを提供

米カリフォルニア州ニューアーク--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 世界をリードするリスク・モデリングおよび分析企業のRMSは本日、毎年のExceedanceカンファレンスにおいて、新しい欧州対流性暴風雨(EU SCS)高詳細モデルのリリースを発表しました。本モデルは、雹、突風、竜巻のリスクを5万年分シミュレーションしたもので、自動車と不動産を含むすべての主要業務が含まれています。さらに、本モデルは欧州17カ国*をカバーしてRMSの欧州気候ハザード・モデル・スイートを充実させます。

欧州の対流性暴風雨は一般的に夏季に中緯度帯で発生し、車両や不動産に大きな損失をもたらす可能性があります。時として損耗的危険と見なされる対流性暴風雨のリスクは、観察報告が不完全であるにもかかわらず、過去の経験に基づいて管理されることがよくあります。最近の事象は、この危険が(再)保険業界に引き起こし得る潜在的なコストを示しています。2013年から2019年までの大規模で損耗的な対流性暴風雨による損失は、120億ユーロを超過しています。

本モデルは、局所的な竜巻や雹を伴う嵐から大規模なデレチョまで、SCS損失の発生源をすべてカバーしています。このHDフレームワークでは、さまざまな長さの時間条項など、時間に基づいた保険条件のモデリングが可能であり、欧州の保険会社の引き受け、ポートフォリオ管理、自己資本規制に対する多様なニーズを満たすことができます。本モデルは最新の科学研究に基づいて開発されており、欧州のRMS気候危険モデルの既存のスイートを補い、領域全体の気候リスクの全体像を得ることができます。

対流性暴風雨には、不動産と自動車の両業務に大きな影響を与えるという特殊性があります。RMSはこれら2つの業務の脆弱性をモデル化するために革新的な技術を用いています。ここには自動車の動きの動的モデリングが含まれており、場所や1日のうちの時刻の違いによって車両の脆弱性がどれほど敏感に影響を受けるかをユーザーが理解できるようになっています。

RMSの対流性暴風雨HDモデルは、RMSの統一クラウド・プラットフォームであるRMSリスク・インテリジェンス(RI)内で利用できるHDシミュレーション技術の恩恵を受けています。RIで動作する新バージョンのリスク・モデラー2.0と合わせて、HDモデルは、リスクリンク(RiskLink®)が既存のRMSユーザーに提供している馴染み深いワークフローの中で利用できるように統合されます。また、新しいHDモデルはリスクリンク・モデルにシームレスに統合され、並行して利用できます。RMS対流性暴風雨HDモデルは、現在アナリティカル・サービスを通じて評価・検証用に利用することができ、2020年夏季にはリスク・モデラー2.0上で動作します。

RMSの最高リスク・モデリング責任者のMohsen Rahnamaは、次のように述べています。「RMSのEUSCS HDモデルは、欧州全域の対流性暴風雨のリスクを示すことができます。最新の科学研究を用いて開発されており、既存のRMS欧州風害・洪水ソリューションを補い、利用者は領域全体の気候リスクの全体像を得ることが可能です。局所的な竜巻、雹を伴うさまざまな嵐から大規模なデレチョまで、SCSハザードをすべてカバーしています。嵐の影響とその頻度および深刻度を最もうまく捕捉するパラメトリック法と統計手法を組み合わせたハイブリッド・モデリングのアプローチを使用しているため、危険相互間の相関評価が可能です。この多重危険確率変数セットは17カ国をカバーする750万件以上の事象を含み5万年分のシミュレーションに基づいているため、欧州のモデリング領域における対流性暴風雨リスクの空間・時間的規模を適切に把握することが可能です。これは、保険会社のポートフォリオの潜在的な損失の規模に関する詳細な分析を提供するだけでなく、地理的相関と副次的危険の相関を正確に把握できます。このモデルは、数十億ユーロに及ぶ不動産と自動車の請求データを使用して較正されています。」

RMS高詳細モデルは、次世代のリスク・モデリングであり、これまでにない大規模な分析と詳細度を提供します。RMS HDモデルはすべて、リスク・モデラーのアプリケーションに移行する過程で大規模なアップグレードが行われており、柔軟性と演算能力が高まっています。以下のモデルは、リスク・モデラーのこれまでのバージョンで提供されてきた米国洪水および米国山火事HDモデルに追加されます:

  • 更新された欧州内陸洪水モデル・スイート(欧州15カ国にわたる18個の河川流域、8000個の集水域)
  • 更新された日本地震・津波およびニュージーランド地震モデル(どちらにも津波、地震後火災、液化、地滑りの副次脅威が含まれます)
  • 更新された日本台風・内陸洪水モデル(台風チェービー、ファクサイ、ハギビスのような最近の事象を含みます)

各モデルは、本日よりアナリティカル・サービスを通じて評価・検証用に利用することができ、2020年6月~9月にはリスク・モデラー2.0で利用可能になります。

以上

* - この17カ国は、オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、アイルランド、スロバキア、スウェーデン、スイス、英国です。フランスにはモナコが含まれ、イタリアにはサンマリノとバチカン市国が含まれます。

RMSについて:

リスク・マネジメント・ソリューションズ(RMS)は、保険会社、金融市場、企業、公共機関がハリケーン、地震、洪水、気候変動、サイバー、パンデミックを含む自然災害および人為的災害によるグローバル・リスクを評価および管理する支援を行います。

RMSはカタストロフィー・リスク業界の先頭に立ち、データと高度なモデル・サイエンスを最先端テクノロジーと融合させることで、業界が先駆者となることを支援しました。いくつもの業界の経営陣が、当社のオープンでリアルタイムのエクスポージャーおよびリスク管理プラットフォームであるRMSリスク・インテリジェンスを通じて明日のリスクに対処できます。RMS HDモデル、リッチ・データレイヤー、直感的なアプリケーション、既存のエンタープライズ・システムに容易に統合できるAPIが利用可能です。

RMSは、信頼されるソリューション・パートナーとして、引き受け、リスク選択、緩和、ポートフォリオ管理のすべてにおいてビジネス上のより良い意思決定を下すための効果的なリスク管理を可能にします。

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