お金のプロの財布の中身、実際に使っているスマホペイやカードの枚数や現金は?

キャッシュレス決済が普段の暮らしに浸透してくると、財布にも変化が表れます。中身もですが外側も、財布を開く回数が明らかに減っているので、とても長持ちするのです。

物を大切に使うのはいいことだと思いますが、財布を新しくすることはカード類などの入れ替えの機会にもなり、お金まわりの整理につながります。つまり、キャッシュレスが進んだ昨今は、意識をしないと財布の中身のバージョンアップがしにくくなっています。

今回は、ファイナンシャルプランナー(FP)として活動する筆者の財布の中身、キャッシュレス決済の利用方法などをお伝えします。それぞれの方の、財布管理の参考にしていただければと思います。


お札とクレジットカード、キャッシュカードを入れる長財布は今も活躍中

思い起こせば現在使っている長財布は、もう3年以上前に購入したものです。えんじ色の革製で、とても気に入っているため大切に使ってきました。カード類はお財布のポケットの数に合わせて入れ、レシート類やポイントカードはほんの数枚、小銭は別のコインケースに入れるようにして、あまり中身を増やさないように気を付けていました。

しかし、キャッシュレス化が進んだことで、現金を使うシーンが減ってお財布を開くこと自体が減り、そのかわりスマートフォンがお財布の役割を分担するようになってきていると感じます。

ポイントカードはスマートフォンのアプリなどになっていることが増え、スマホ決済を使えば現金を出す必要がなく、レシートを受取らなくても記録が残るなど、お財布の中身も減ることにつながっています。

それでも、現金が必要になることもあります。財布には、1万~3万円程度の現金を入れておくようにしています。今、実際に確認してみると、2万6000円入っていました。

この現金は、ともすると1ヵ月くらい無くならないこともよくあるのですが、やはりこの位の現金が手元にあると安心します。

キャッシュレスが進んだとはいえ、いざと言う時にはやはり現金も必要。たとえば、急な用事でタクシーを使うことになったり、具合が悪くなって病院に行くことになったり、そんな時は現金があると安心です。クレジットカードや電子マネーが使えることが増えていますが、現金が使えないということはありません。

また、トラブルでスマートフォンが使えなくなったり、停電などでお店の決済にキャッシュレスが使えなくなったり。実際に自然災害に見舞われた地域では、そのようなことがありました。

災害時の食料などの備蓄は、3日分が最低限と言われています。手持ちの現金も、そのくらいを目安に考えてもいいのではないでしょうか。(3日で2万6000円では少ないと思われてしまうかもしれませんね)

財布に入れるクレジットカードは2枚を使い分け

財布に入れているクレジットカードは2枚、よく利用するデパートのクレジットカードと、ビューカードです。

デパートの地下食料品売り場は、時間帯によってはお値打ち品があるので、タイミングが合えば行くようにしています。また、手土産を準備する時もデパートならいろいろな商品があって便利。利用金額に応じて貯まったポイントは、デパートの商品券として使えるので無駄がありません。また、電車にはよく乗りますので、交通系のクレジットカードを使ってポイントを貯めています。

キャッシュカードは生活費用と仕事用の2口座分

キャッシュカードは、インターネットバンキングがあるので持ち歩かなくてもいいようなものですが、財布には生活費用と仕事用の2枚が入っています。
キャッシュカードを使うのは、現金を引き出すことに使うくらいですが、急に現金が必要になることは意外にあるものだと感じます。

急な食事会のお誘いや、お祝いなどの会費集めなど、「お金は明日でもいい?」とは、ちょっと言い出しにくいものもあるかもしれません。

キャッシュレスが進んだからこそ、現金もまた一層スマートに使いたいと思っています。

PayPayと、LINE Payで払うのが楽しい

では、財布を離れてスマートフォンのペイについてお伝えします。

さまざまなスマホ決済があり、どれがいいのか迷ってしまいますが、今のところPayPayとLINE Payを使っています。使ってポイントが貯まるのが面白く、楽しく使っています。

PayPayは、利用できるお店が多いのが便利です。今まで「ウチは現金だけ」と言っていたような昔ながらのお酒屋さんや、「ランチは現金だけ」とレジに書いてあるレストランのランチでも、PayPayなら使えるのが、単純に「スゴイ!」と思って使っています。

ゆうちょの口座を登録して、その都度チャージをしてから支払います。パスワードの入力などがないのでスムーズに支払いができるのはいいのですが、ついつい使いすぎてしまいそうで、あえて少々不便にしています。

LINE Payは、LINEのアプリを使っていると、すぐに始められるのがそもそものきっかけです。ただ、最近はPayPayを使うことが増えています。PayPayがアプリを立ち上げてすぐに支払いができるのに比べて、LINE Payは、LINEからウォレットのメニューを開き、パスワードを入れるので手間取ってしまうのです。

こちらもゆうちょの口座を登録し、チャージをして使っています。ただ、オトクなクーポンのお知らせがLINEで届くのですが、あまりに多くてスルーしてしまうことも。

スマホペイは出そろった感がありますが、まだまだ目が離せません。使いながらも、今後の動向はしっかり見ていく必要がありそうです。

家にある現金、クレジットカード、キャッシュカードについて

さて、財布やスマートフォンは持ち歩くものですが、持ち歩かず家にある現金、クレジットカード、キャッシュカードもあります。現金は、ポーチにまとめた100円玉と、新札を数枚。100円玉は主に災害用です。そして、新札はお祝いや心づけなどに用意があると困りません。

それからクレジットカードは、毎週のように利用するネットスーパーの支払いにつかうセブンカードと、仕事用のクレジットカードです。ネットスーパーはイトーヨーカドーを利用していますが、セブンカードで支払うと電子マネーのnanacoのポイントが貯まります。ポイントはnanacoにチャージできるので、コンビニでの買物にも使えますし、ネットスーパーの支払いにも使えておトクです。

仕事用のクレジットカードは、仕事で使うもの全般の購入に使います。文房具や書籍のほか、電話代などの支払いをまとめることで、管理をしやすくしています。

キャッシュカードは、持ち歩かないものが多く、今後整理が必要だと考えています。

筆者の子どもが小学生のころ、地元の信金などでPTA会費を振り込むために作った口座や、自宅の近くだからと口座を作ったもののその後引っ越して、今ではほとんど使っていない金融機関の口座があるのです。

口座の解約は面倒に感じてしまうのですが、利用がないと今後は口座管理手数料が必要になるとも言われています。

また、10年以上取引がないと休眠預金となり、2019年1月以降に発生した休眠預金は、NPO法人などで活用されることになります。引き出すことも可能ですが、手間がかかりますので早めに対応しなくてはいけませんせんね。


キャッシュレスが進み、財布の役割が絞り込まれてきているように感じます。それに伴って、財布もコンパクトなミニ財布が注目されています。持ち歩くカード類はもっと減らせそうです。そろそろ、新しい財布への買い替え時なのかもしれません。

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