コラム凡語:コロナひげ

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 さて、どうしたものか? あごの先をさすりながら思案した。大型連休とともに明けるはずだった緊急事態宣言が5月いっぱいまで延ばされたからだ▼思わず手がいったのは、伸び放題となっているひげである。外出自粛や出勤者の削減策も継続されるため、毎朝の身支度に手間をかけずにすむ在宅勤務が続くという人も少なくないだろう▼長引く巣ごもり生活で、ひげを伸ばすサラリーマンが増えているそうだ。「コロナひげ」とも呼ばれるらしい。小生含め初挑戦で見栄えがよくなくても、買い物時など外向きはマスクで口元を隠せるのも好都合だ▼ただ、米国疾病対策センター(CDC)の考察では、ひげがはみ出すようだとマスクと肌に隙間ができる。密閉効果を妨げないためには、単なる無精ひげでなく、手入れが要るようだ▼興味深いのは、ひげの伸び方である。季節や時間帯で異なり、平均すると1日0.2~0.4ミリ伸びるが、運動や睡眠の不足、偏食など生活が乱れると体内ホルモンのバランスが崩れ、伸びが早まるという▼なるがままでなく、日々ちゃんと鏡に向かい、ひげの伸びや顔の色つやから健康、生活の状態を確認する必要がある。そしていつ、どうコロナひげに見切りを付け、再出発するか、社会も個人も見据えておくべきだろう。