デスク日誌(5/9):一服の新茶

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 口に含むとうま味と甘味が広がる。香りも豊か。爽やかな後味に心満たされる。

 「鹿児島県の知覧茶です。新茶ですよ」。宮城県内版で今月3~5日に連載した「薫り再び-富谷茶復活へ」の取材の際、茶舗「大竹園」(仙台市太白区)の専務大竹英次さん(39)に入れていただいた。

 創業150年の老舗。お茶のプロ。入れ方にもこつがあるのだろう。じんわり染み渡るおいしさだった。

 以前の取材を思い出す。仙台で日本茶が静かなブームになっているという内容。「日本茶奥深き一杯 専門カフェ登場」などの見出しで2009年6月8日の夕刊に載った。実はこの時も大竹さんに取材し、新茶の魅力に目覚めたのだが、どちらかといえばコーヒー党。忙しさにもかまけて、その後、お茶は専らペットボトルだった。

 連載を書きながら家にいた大型連休中、近くのお茶屋さんで知覧茶の新茶を買ってみた。透明な急須も一緒に。お湯を注ぐと緑が広がり、目に鮮やか。もちろん、味も格別だ。

 新型コロナウイルスへの不安と緊張がなお続く。新茶で一息ついて、現実に向き合っていきたい。 (富谷支局長 藤田和彦)