花火と豪華な船が幻想的な大阪の天神祭〜日程・アクセス・見どころなど〜【2020年中止】

天神祭(てんじんまつり)とは

天神祭(てんじんまつり)は、毎年7月24日と25日に大阪の大阪天満宮で催される祭り。京都の祇園祭、東京の神田祭とともに日本三大祭の1つに数えられています。

お祭りは、大阪天満宮に祀られている平安時代の貴族、菅原道真(すがわらみちざね)に大阪の繁栄を見ていただき、大阪の人々の商売繁盛や健康を祈るという趣旨で行われます。時代衣装を身につけた人々の行列や、大阪を流れる大川(おおかわ)での電球で飾り付けた豪華な船の運行など、日本の祭りのなかでもとくに華かな催しが天神祭の特徴です。

祭りは7月の24日と25日の2日間にわたって行われますが、とくに盛り上がるのは2日目。時代行列や船の運行、花火など、祭りの目玉となる催しが揃う日です。

大阪の夏の風物詩、天神祭の日程、アクセス、見どころを紹介します。

天神祭の日程(2020年は中止)

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2020年の天神祭は神事を除いて中止が発表されました。陸渡御や船渡御は行われません。

例年の天神祭の開催日程は以下の通りです。天神祭は毎年、同じ日に行われます。

例年の日程:7月24日(月)~25日(火)

詳しいスケジュールは下記の通り。

7月24日

宵宮祭(よいみやさい、7:45〜8:30)
大阪天満宮で、神官が人々の無病息災と鉾流神事の無事を祈ります。

鉾流行列参進(ほこながしぎょうれつさんしん、8:30~)
大阪天満宮から神官や時代衣装の人々が天満警察署前の鉾流橋に設けられた斎場(儀式が行われる場所)に向かって行進します。翌日の陸渡御より小規模の行列です。

鉾流神事(8:50~)
人々の穢れuncleanessを払うため、神官たちが神鉾(かみほこ)や人型に切った紙を川に流します。

水上薪能(すいじょうたきぎのう18:40〜)
大阪市内のOAP港に数艘の船を浮かべ、船上で能noh; classical stage artが演じられます。薪能とは夜に薪をたいて、野外で披露される能のこと。海の上で行われる能は幻想的で趣(おもむき)があります。一見の価値ありです。

このほか、24日は神社と神社の周辺で催太鼓(もよおしだいこ)と呼ばれる太鼓の演奏が披露されたり、天神祭大阪アメニティパーク館内や帝国ホテルで獅子舞が披露されたりします。

7月25日

本宮祭(ほんみやさい、13:30~14:30)
大阪天満宮で神官が市内の平和と発展を祈ります。

陸渡御列出発(りくとぎょれつしゅっぱつ、15:30~)
大阪天満宮から、平安時代江戸時代の衣装や浴衣を身につけた3000人の行列とお神輿が出発。市内をまわります。行列は老松町通、新御堂筋、市役所北側を通り天神橋まで、3kmの道のりを進みます。

船渡御(18:00~21:00)、奉納花火(19:00〜)

10,000人を乗せた100隻の船が、大阪を流れる大川(おおかわ)を運行します。19:00からは花火も上がり、大勢の見物人が川岸に集まります。

天神祭の会場と駅からの行き方

天神祭は大阪天満宮を中心に行われます。大阪天満宮の最寄駅はJR東西線の大阪天満宮駅です。大阪駅からはまず、歩いて5分ほどの場所にある北新地駅に向かいます。北新地駅に着いたらJR東西線・木津行に乗り、大阪天満宮駅で下車します。乗車時間は2分、料金は120円です。大阪天満宮駅からは徒歩3分ほどです。

天神祭の見どころ

天神祭の見どころは、2日目の陸渡御と船渡御です。

陸渡御

25日の15:30からはじまる陸渡御(りくとぎょ)では、豪華な衣装に身を包んだ人々やお神輿が町中を巡行。行列には、御鳳輦(ごほうれん)と呼ばれる菅原道真の御神霊spiritを乗せたお神輿や天狗(※1)のようなお面をつけた猿田彦(※2)、采女(うねめ)と呼ばれるライトグリーンの布を被った女性たち、祭り衣装を着た稚児(ちご、子どもたち)、狸々山車(しょうじょうだし)と呼ばれる大きな猿を模した屋台(※3)が参列しています。とても賑やかな行列ですので、見逃さないようにしましょう。

船渡御

祭りのクライマックスと言える25日の船渡御(ふなとぎょ)。船の種類は、お神輿を乗せた御鳳輦奉安船(ごほうれんあんせん)や催太鼓の一団を乗せた催太鼓船、男性たちが太鼓を叩きながら船を漕ぐどんどこ船などさまざまです。

船は、大川上流の飛翔橋と下流の天神橋から二手に分かれて出発し、大川を往来します。電球で飾り付けた船と花火の幻想的な光景が楽しめるとあって、多くの観光客で賑わいます。

船渡御は毎年100万人を超える人出があります。周辺の岸辺は混み合うため、祭りの1時間ほど前には現地に到着しておくのがオススメです。

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