事務所が費やした長過ぎた“育成期間”が実った中村倫也

新型コロナウイルスの影響で民放各局の4月クールのドラマの初回放送が続々と延期になる中、俳優の中村倫也主演の日本テレビ系「美食探偵 明智五郎」は続々と放送回を重ねている。

同ドラマは、「海月姫」や「偽装不倫」などで知られる漫画家・東村アキコさんの同名作品が原作。容姿端麗だが超変わり者で美食家の探偵、明智五郎(中村)がグルメに関する知識と推理力を武器に殺人事件を解決するサスペンス。

中村が連ドラに主演するのは、07年の同局系「ハリ系」以来13年ぶりで、午後7時~同11時のゴールデン・プライム帯のドラマでは初めてとなる。

所属する「トップコート」は現在は松坂桃李、菅田将暉、新田真剣佑、杏ら主役級の所属タレントを多数抱えているが、中村は高校1年生のときに所属事務所からスカウトを受け、所属事務所の養成所で演技を学んだ。

「中村がスカウトされた当時、木村佳乃と成宮寛貴ぐらいしか売れっ子がおらず、多大なる期待を受けてスカウト・育成された。数々の映像作品に出演するもなかな売れず。ほかの事務所ならクビを切られていたかもしれないが、事務所は“育成期間”ととらえブレイクを待ち続けた」(テレビ局関係者)

事務所の後輩たちが続々と“出世”していくが、中村は焦ることなく仕事をこなすうちに16年ごろから出演作が急増。正統派からクセの役まで幅広くこなし、そして、18年のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」に出演し知名度が急上昇。

昨年公開のディズニー映画「アラジン」で主人公・アラジンの吹き替えを担当。劇中歌「ホール・ニュー・ワールド」でその歌唱力を存分にアピールした。

「生き物が好きで、ハムスター2匹と、90センチ水槽でポリプテルス(古代魚)等を飼っているが、そういう性格も女性ファンを引きつける要素になっている」(芸能記者)

事務所と中村の“忍耐”が実ったようだ。

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