究極のMLBキャリアを作ろう! MLB公式サイトが特集

エンゼルスのマイク・トラウトはメジャー最初の9シーズンでWAR73.4(FanGraphs版)を記録した。これは27歳のシーズンまでに記録した数字としては史上最高である(各シーズンの年齢は7月1日時点のものを採用)。では、年齢ごとに最高のWARを記録した現役選手を集めると、どのようなキャリアが形成されるのだろうか。メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモンはFanGraphs版のWARを使用して「究極のMLBキャリア」を作る試みを特集している。

選手の年齢は前述の通り、その年の7月1日のものを採用。たとえば、1991年8月7日生まれのトラウトは2019年7月1日時点では27歳のため、2019年は「27歳のシーズン」として扱われる。また、現役選手の定義は「2019年にメジャーでプレーし、なおかつ現役引退を正式発表していない選手」となっている。

この条件に従って、19歳は2012年のブライス・ハーパー(WAR4.4)、20歳は2012年のトラウト(同10.1)、21歳は2013年のトラウト(同10.2)というふうに38歳のネルソン・クルーズ(2019年・WAR4.3)まで数字を積み上げていくと、合計のWARは148.6となる。

また、各選手が登場できる回数を1回に制限すると、19歳から38歳までの合計WARは135.5となる。なお、どちらの場合にも日本人選手は登場しない。

こうして作られた「究極のMLBキャリア」だが、歴代の名選手と比較すると、各選手1回の制限がない場合のWAR148.6を上回る選手は4人もいる。ベーブ・ルース(168.4)、バリー・ボンズ(164.4)、ウィリー・メイズ(149.9)、タイ・カッブ(149.3)の4人だ。また、各選手1回の制限を設けた場合のWAR135.5はホーナス・ワグナー(138.1)とハンク・アーロン(136.3)も上回っている。

今回のサイモンの試みは、ルースやボンズといった歴代の名選手のすごさを際立たせる結果となった。サイモンは「今回の教訓はトップに立つための道のりは非常に長いということだ」と今回の特集記事を締めくくっている。

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