夏休み 3市町「短縮方針」 11日に多くが再開 長崎県内小中校

夏休みの短縮と学校再開時期のまとめ

 新型コロナウイルスの感染拡大に対応する緊急事態宣言を受け、臨時休校となっていた学校現場。長崎県内多くの公立小中学校が11日から授業を再開するが、休校で失われた学習機会はどう補うのか。長崎新聞社は8日までに、県教委や全21市町の各教委に調査を実施。夏休みについて3市町が「短縮方針」と回答した。
 調査はアンケート用紙を配布したり、聞き取りをしたりして実施。学校再開の時期や夏休みの取り扱いなどについて質問し、全教委から回答があった。
 「夏休みの短縮を検討しているか」の質問には、21市町のうち3市町が「短縮方針」と回答。このうち、松浦市は約1週間の短縮を決め、新上五島町は「後半1週間程度の短縮を考えている」、東彼川棚町は「短縮予定で各校に不足時間を計算させている」と答えた。
 「検討中」としたのは10市町。今後の授業の状況を見ながら判断するなどとして8市町が「未定」とした。県教委は、各高校へ夏休み短縮についての指針を早急に示すという。
 休校中の児童生徒の学力維持については、ほとんどの自治体が「課題プリントの配布」とした。ホームページで学習サイトを紹介した自治体もあった。
 また、運動会を5、6月に予定していた自治体はほとんどが2学期に延期。西彼長与町は中学校が中止、時津町は小中学校ともに中止と決めた。修学旅行は多くの自治体が秋以降への延期を決めたが、全国的な感染の動向を見極める方針だ。
 学校の再開時期は、最も早い対馬、壱岐両市の7日に続き、長崎や島原など12市町が11日に通常再開する。再開理由について「学力保障のため」「長期の休校は子どもたちの心身の健康に影響が出る」などが挙がった。
 一方、休校を1週間延長して18日に再開する東彼波佐見町は「県境の町なので」と、慎重な姿勢をみせる。4市町は11日から段階的に再開する。
 我慢が続く学校現場。子どもたちへのメッセージも尋ねたところ、「苦しいことがあっても必ず明るい学校生活が待っている」「自らの行動がみんなを守ることにつながることを意識して」「ともに知恵を出し合い、力を合わせていこう」「元気な輝く笑顔を心から待ってます」などのエールが寄せられた。

© 株式会社長崎新聞社