V長崎15周年<9> 昇格1年目でPOへ 2013年(J2)

アウェーのG大阪戦で先制ゴールを決めるMF奥埜(左)。チームが掲げる「ハードワーク」を象徴する選手だった=2013年9月1日、大阪府吹田市の万博記念競技場

 “J2元年”はリーグ6位と健闘して、J1参入プレーオフ(PO)まで進出。日本フットボールリーグ(JFL)からの昇格組としては過去最高の成績を残した。POは初戦でリーグ3位の京都とスコアレスで引き分け、快進撃に終止符が打たれた。
 新たに就任した高木琢也監督が掲げたのは、後にチームの代名詞となる「ハードワーク」。シーズン中も午前、午後の2部練習を取り入れるなど、年間を通じてフィジカルトレーニングに重きを置き、他チームに劣る戦力を90分間走り抜く運動量でカバーしてみせた。
 第3節まで勝ち星に恵まれなかったが、第4節の初勝利を皮切りに、そこから11試合、約2カ月間にわたって負けなし。一時は2位に浮上するなど、J2に長崎旋風を巻き起こした。
 G大阪とのホーム開幕戦(第2節)は県立総合運動公園陸上競技場(現トランスコスモススタジアム長崎)の“こけら落とし”として行われ、1万8千人超がスタンドに詰め掛けた。この試合は1-3で敗れたものの、アウェーで再戦した第32節はMF奥埜博亮(現C大阪)の先制弾などで2-1と雪辱した。


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