大打撃の新車ディーラー! 大型連休は儲けどきだが、今年はかなりヤバかった【未来モビリティ総研】

歴代ワースト3の販売実績でとにかく新車がヤバイ!

ダイハツ 新型ロッキー/トヨタ 新型ライズ

リアルな声を紹介する前に、2020年4月の新車販売実績を簡単にご紹介。結論から言うと自体はかなり深刻で、統計開始の1968年以来、東日本大震災、リーマンショックに次ぐ3番目の低い水準であった。

スズキ 新型ハスラー

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会がまとめた4月の新車販売台数は、前年同月比28.6%減の27万393台で7カ月連続のマイナス。3月に比べて減少幅が拡大し、全社が前年実績を下回っているという状況だ。

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地方によって状況はかなり違う!?

トヨペット店

今回は首都圏・中国・四国地方を中心に数名の現役ディーラーマンに聞いたが、口々に「とにかくヤバイ!」という声が聞こえてきた。ここからはリアルな声を紹介していく。

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首都圏編|上司からの圧力はなし! だが電話営業がツライ

まずは神奈川県で新車販売をしているAさん。「緊急事態宣言が発令されてからは、一段と客足が遠のいた」という。元来、新車ディーラーマンには販売ノルマが課されるものだが、Aさんの店舗に関してはノルマに変更なし。このような状況なだけに、上司から詰められることは無くなったと言う。

その代わりに車検や定期点検のための呼び込み電話のノルマが多く課され、近頃はもっぱら電話での営業活動を行なっているそうだ。直近の販売実績を聞くと、通暁は店舗全体で小型車&軽自動車で10台程度というが、4月の実績は小型車2台であった。

中国地方編|中古車がバカ売れ! その理由は?

鳥取県で中古車の営業をしているBさんは、「そこまで大きく変わらない」と語る。おそらく先の神奈川県と比べると新型コロナウィルスの感染者が少ないといことも影響しているのだろう。

ミニバン、ワンボックスカー専門店「株式会社ラインアップ」住所:〒354-0045 埼玉県入間郡三芳町上富1952-1 営業時間:10:00~20:00 定休日:年中無休 フリーダイヤル:0120-333-685 古物許可番号:431330016423

Bさんの店舗では新車・中古車を取り扱っているが、「中古車の販売ノルマが5→7台に引き上げられた」とも。工場がストップした影響で納車が遅れる車種もあり、新車の納車が待ちきれないお客さんが中古車に流れているのだとか。中古車にとっては好転とも取れるが、新車が売れないとくればキツイのは同じだ。

四国地方編|電話中心の営業活動でかなり厳しい

3人目は高知県で新車営業を担当しているCさん。4月中旬に県全体で“事業所から出ないで営業活動を”と命令が下り、現在は電話中心の営業活動をしているという。詳しい販売実績は聞くことができなかったが、お客さんもかなり警戒をしていて点検の入庫すらもままならないと、かなり厳しい状況だという。

新型コロナウィルス対策は地域ごとに大きな差!

ミシュランが製造する使い捨てマスク

現在の販売状況に加えて、それぞれの地域で実践している対策を聞くと大きな差があることもわかった。

神奈川県と高知県では全スタッフがマスクを装着、それに加え逐一アルコール消毒を行なっているという。それはお客さんも同じで、かなり厳重な対応を行なっている。

一方の鳥取県ではスタッフがマスク。アルコール消毒を実施しているのは同じだが、お客さんの様子がかなり違い、マスクの装着率はかなり低いのだという。

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クルマの購入も新しい方法を!

トヨタのサブスク キント

筆者・木村も短期間ではあるが、新車販売を行っていた経験から想像するに、電話などの営業活動もよりやりづらいのだと痛感。

当事者でないだけに発言が少し無責任になるが、これを機に“クルマの買い方”を考え直すいいチャンスかもしれない。今までのようにお店に出向いて購入するのではなく、PCやスマホから簡単に買えるシステムを構築するのはどうだろうか。それが叶えば、わざわざ店舗に出向く必要もなく、簡単に手続きが行える。さらに、店舗には販売スタッフが不要になるため人員削減も可能になるのだが……。

みんなでディーラーを助けるためにお店に行こう! なんて軽々しく言えない状況なだけに、一早い自体の収束を願うばかりだ。

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【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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