死んだ野生イノシシが豚熱に感染 県内での感染確認は初

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神奈川県庁

 県は11日、相模原市緑区佐野川の山中で死んだ状態で発見された野生イノシシが豚熱(CSF)に感染していたと発表した。2018年9月の国内発生以来、県内での確認は初めて。野生イノシシへの感染は全国で15府県目。

 県によると、イノシシは雄の成獣で体長約100センチ。9日に地元住民が発見、市に通報した。10日に県の遺伝子検査で豚熱ウイルス陽性と判定され、11日に国の精密検査で感染が確定した。

 現場は東京、山梨との都県境付近で、2月ごろに山梨県内で感染のイノシシが発見された場所からは約19キロ離れている。イノシシは現場付近に埋却され、消毒作業も行われたという。

 県は11日に会議を開き、対処方針を確認。県内の養豚施設に情報提供を行うとともに、半径10キロ以内の養豚場1カ所を12日に立ち入り検査する。

 県は昨年12月に農林水産省のワクチン接種推奨地域に指定されて以降、県内全ての養豚場などを対象に飼育豚約8万8千頭に接種。また、養豚農場の周囲を覆う防護柵(高さ約1.5メートル)の整備費を補助し設置を促してきた。

 食肉処理場には搬入車両のタイヤや荷台などを消毒する設備を設け、これまでに計約5900台に実施。野生イノシシ対策としては県境付近を優先エリアに位置付け、捕獲や検査を強化していた。

 県は「CSFは人に感染することはなく、仮に感染した豚の肉を食べても人体に影響はない。また、感染豚の肉が市場に出回ることはない」としている。