全日本吹奏楽コンなど中止 長崎の中高生「悔しい」

互いの間隔を空けて、悔しさを胸に練習に励む活水中・高吹奏楽部=長崎市宝栄町、活水中・高

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、全日本吹奏楽連盟などが主催する本年度の第68回全日本吹奏楽コンクール(10、11月)、第33回全日本マーチングコンテスト(11月)などの中止が11日までに決まった。全国トップレベルの強豪校を擁する本県では、生徒らから落胆の声が聞かれた。
 長崎市の活水中・高吹奏楽部(75人)は昨年度、九州代表として4年ぶりに全日本吹奏楽コンクール高校の部に出場し銀賞。全日本マーチングコンテスト高校以上の部は金賞に輝き、今年は両大会金賞を目指していた。部長の近藤玲菜さん(17)=3年=は「悔しいがしょうがない。来年に向け、後輩のためにできることをしたい」、藤重佳久音楽監督(65)は「コンクールが全てではない。人に喜んでもらえる演奏を心掛け、新たな目標を持って活動していく」と話した。
 雲仙市立小浜中吹奏楽部(21人)は、全日本マーチングコンテスト中学の部の常連校で、昨年は銀賞。今年は金賞が目標だった。部長の田中優茉さん(14)=3年=は「悔しくてたまらない。県大会があるなら(吹奏楽とマーチングの)2冠を目指す。地域の人たちへの感謝を表すコンサートもやりたい」と気持ちを切り替えた。

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