「うれしい」励みに ごみ収集作業員が女児にお礼の手紙

ごみ収集作業員から贈られた手紙に笑顔の荒木円愛さん=南島原市有家町

 「ゴミをあつめるおじちゃんです。おてがみありがとうございます。はげみになってすごくうれしいです」-。こうつづられた手紙が今月8日、長崎県南島原市立有家小3年の荒木円愛(まどあ)さん(8)=同市有家町=の自宅ポストに投函(とうかん)されていた。
 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、家庭から出されるごみ袋に、収集にあたる作業員への感謝のメッセージが添えられるケースが全国で相次いでいる。今回は女児の手紙に匿名の作業員が返信した。円愛さんは「気持ちが届いてうれしい」と喜んでいる。
 「ゴミをあつめてくださる方へ コロナでたいへんな中で ゴミをもっていってくださり おしごとありがとうございます。 これからもおねがいします」
 母桃子さん(45)から一連の出来事を伝え聞いた円愛さんは、自宅から出たごみ袋に感謝のメッセージにイラストを添えた便せんを貼り付けて今月1日、自宅前に置いた。翌週の8日にもごみ袋に同様の手紙とマスクを添えた。
 8日昼すぎ、桃子さんがポストを開いたところ便せんを確認。手紙は匿名で、円愛さんへの感謝の言葉がつづられていた。桃子さんは「返事が来ると思っていなかった。娘にとって一生の宝物。娘の気持ちに応えてくれた作業員の方に感謝したい」とお礼。円愛さんは「これからも私たちのためにお仕事頑張ってください」とエールを送った。
 市環境水道部によると、市民から収集作業への感謝の手紙は初めて。担当者は「家庭ごみの量は例年と変わらないが、作業員は感染対策として、マスクと手袋の使用を徹底している。手紙は作業員の励みになり、うれしい」と話している。

荒木円愛さんが作業員に贈った手紙

© 株式会社長崎新聞社