和牛消費低迷、関係者に危機感 子牛価格下落止まらず

子牛を引いて競り場に向かう繁殖農家。価格急落による意欲低下が心配される=12日午前、宮崎市・JA宮崎中央家畜市場

 新型コロナウイルスの感染拡大でインバウンド(訪日外国人客)需要や飲食店での和牛消費量が低迷する中、県内の子牛の市場価格が下落している。12日まで2日間開かれたJA宮崎中央家畜市場(宮崎市)の5月期子牛競り市の平均価格は、コロナ前の2月期の80万円台から60万3785円に大幅に下落。「和牛ブーム」に火がつき始めた約5年前の水準にまで落ち込んでいる。50万円台になると赤字となる繁殖農家もあり、関係者は「今後さらに下がる恐れもあり、厳しい状況が続く」と不安視している。

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