フェラーリF1、ベッテルの後任としてリカルドでなくサインツを選択か「数日中に発表」との報道も

 セバスチャン・ベッテルが2020年末でフェラーリを離脱することが発表され、チームが後任に誰を選ぶのかが注目されている。いくつかのメディアが、マクラーレンのカルロス・サインツJr.の起用が近々発表される見通しであると伝えている。

 5月12日、フェラーリとベッテルが2021年に向けて契約を延長しないことを正式に発表した。両者の交渉がまとまらなかった場合の後任候補として、以前からサインツとルノーのダニエル・リカルドの名前が挙げられてきた。しかし一部メディアが、すでにフェラーリは25歳のサインツを選ぶことを決めたと報じている。

 スペインの『AS』は、「さまざまな情報筋から得た情報によると、サインツ起用の計画は進んでおり、契約が結ばれるのは時間の問題である」と伝えた。「数日中に契約が締結される可能性があるが、重要事項の解決のために1週間を要するかもしれない」という。『MARCA』も、数日中に契約が結ばれると予想。同紙は、フェラーリにとって、リカルドよりサインツの方が好ましい理由として、年齢が若いこと、サラリーが大幅に安いことを挙げている。

2020年F1プレシーズンテストでのダニエル・リカルド(ルノー)とカルロス・サインツJr.(マクラーレン)

 リカルドはレッドブル時代にチームメイトのベッテルより優れた成績を収めており、実力は証明済みだ。しかし、『MARCA』によると、シャルル・ルクレールを中心にして戦っていくことを決めているフェラーリは、30歳のリカルドにルクレールのサポート役を課すことで問題が発生することを恐れたという。

 サインツは、2015年にトロロッソからF1デビューを果たし、2017年終盤にルノーに移籍、2019年にマクラーレンに加入した。この年のブラジルGPでは3位表彰台を獲得、ドライバーズ選手権で6位という素晴らしい結果をつかんだ。

 マクラーレンはベッテルにオファーを出しているという報道もあるが、ベッテルが関心を持っているかどうかは定かでない。サインツがフェラーリに移籍する場合、リカルドがマクラーレン入りする可能性があるとも考えられている。

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