医療従事者に危険手当 新型コロナ対応で福島県方針

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 県は新型コロナウイルス感染者を受け入れる医療機関の従事者を対象に危険手当を交付する制度を新設する方針を固めた。今回の感染症対応で、医療従事者を個別に支援する仕組みの導入は初めて。感染リスクが高い業務に当たる医師や看護師らを支える目的で、制度の詳細を詰めている。財源確保が課題となるため、国に交付金の増額などを求める。

 内堀雅雄知事が十二日、全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部のウェブ会議で「陽性患者を受け入れた医療機関に従事する看護職員らに対する危険手当などを検討している」と制度創設の方針を明らかにした。

 医療従事者への危険手当を巡っては、県看護協会や県市長会などから必要性を訴える声が上がっていた。県は県内医療機関の現状を踏まえるとともに、医療従事者を社会全体で支える観点から制度を整える。

 交付対象について、感染者を受け入れた医療機関に勤務する医師、看護師の他、医療スタッフの範囲をどこまで広げられるか検討する。支給額は「医療従事者一人当たりの日額」や「医療機関が受け入れた感染者一人当たりの金額」などを念頭に、算定基準を詰める。全国の都道府県による先行事例を参考に制度設計を進める。

 制度の導入に向けた財源として、県は国の地方創生臨時交付金などを活用したい考えだ。同交付金は休業要請に伴う協力金などに用いられているが、現時点で医療従事者への危険手当は対象に含まれていない。このため、交付金を増額し、柔軟な活用を認めるよう国に要請する。

 県はこれまで、感染者を受け入れる病床の確保に当たる医療機関を対象とした補助制度を設けている。

 全国では、大阪府が新型コロナウイルス感染症の対応に当たる医療従事者の特殊勤務手当として、一人につき日額三千円を支払う医療機関を補助する方針を決めた。府の自主財源を充てる。

 茨城県は医療従事者への特別手当とする応援金制度を創設し、入院した感染者一人当たり百万円を医療機関に交付している。手当の支給額は医療機関ごとに決め、県の自主財源と寄付金を財源に運用している。