コスモスイニシア、新型コロナで今期は最終赤字を予想

大和ハウス工業グループのコスモスイニシア(東京都港区)は5月13日、2020年3月期決算を発表した。売上高が前期比5.7%増の1105億5900万円、営業利益が11.7%増の60億1000万円、経常利益が3.9%増の52億5000万円、当期純利益が25.1%減の34億1500万円。投資用不動産の販売好調などで、6期連続の増収・営業増益となった。戸建ての販売は減少。営業外費用の増加や前期は5億600万円あった特別利益がなくなったことなどから、純利益は減少した。今期(2021年3月期)は営業利益ゼロ、最終赤字を見込んでいる。

住宅販売のレジデンシャル事業の新築戸建て販売は39区画減の70区画、売上高は25.1%減の52億2400万円だった。リノベーションマンションの販売が好調だった他、利益率の改善もあり同事業の売上高は3.9%減の373億6900万円、セグメント利益は30.5%増の15億4500万円.

2021年3月期の業績予想は売上高が5.0%減の1050億円、営業利益が100%減の0円、経常損失が8億円、当期純損失も8億円とした。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、宿泊施設運営が厳しくなる他、営業活動自粛も強いられ物件の収益性も低下することから最終損益は赤字を予測。2020年3月期は1株当たり13円の配当だが、2021年3月期は無配を見込んでいる。

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