ネットで茶の産地応援 「WEBそのぎ茶市」 あすから 新型コロナの影響で茶の需要低下

「WEBそのぎ茶市」のページを設けたそのぎ茶振興協議会のサイト(同会提供)

 長崎県東彼東彼杵町の茶生産者や茶商でつくる「そのぎ茶振興協議会」(岡田金助会長)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止になった「そのぎ茶市」に代わり、オンラインで新茶を購入できる「WEBそのぎ茶市」を15日から初めて開催する。
 そのぎ茶は、全国茶品評会の蒸し製玉緑茶部門で3年連続の日本一に輝くなど評価が高まっている。毎年5月に開く「そのぎ茶市」も近年は来場者が増え、昨年は過去最多の約2万6千人でにぎわった。
 今年は、過去の品評会で上位入賞した生産者にも出店を促し、例年より多くの茶商や茶農家が参加する予定だったが、新型コロナの影響で中止になった。
 昨年の全国茶品評会で日本一の1等1席(農林水産大臣賞)に選ばれた中山雄太さん(37)も初めて出店する予定だった。生産した茶の大半を市場に出荷しているが、新型コロナの影響で茶の需要が低下し価格が落ち込んでいるという。「生産者にとって今が一番の書き入れ時なのに」と肩を落としながらも、「ネットで新しい販路が確保できるのはありがたい」と製茶作業に力を注いでいた。
 「WEBそのぎ茶市」は15日午前9時から、振興協議会のサイト内に販売ページを開設し、パソコンやスマートフォンで茶葉を購入できる。15~31日は茶商5社、6月1~30日は生産農家12店が出品する予定。問い合わせは振興協議会事務局の町農林水産課(電0957.46.1317)。

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