ルノーF1代表「異常事態の今、2021年のドライバー決定は急いでいない」

 ルノーF1チームのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、シーズンが中断されている今、チームの2021年のラインアップの決定を急いではいないと語っている。

 リカルドとルノーの2年契約は2020年シーズン末に終わりを迎える。フェラーリ入りのうわさが出ていたリカルドだが、2021年にはマクラーレンと契約する見通しであると今週報じられた。

 新型コロナウイルス感染拡大により、F1の最初の10戦は延期あるいは中止されており、チーム側も、ドライバー側も、互いのパフォーマンスを評価することができず、契約についての決定を行うのが難しい。

 ルノーF1のノンエグゼクティブディレクターを務めるアラン・プロストは、結局のところルノーにおけるシートを維持するか手放すかは、リカルドの気持ち次第だと、最近述べた。

2020年F1オーストラリアGPでのリカルド

「通常のシーズンであれば、話し合いをを始めるのは間違いなく5月か6月あたりだ」とアビテブールは『Formula1.com』に語った。

「今年は、ある意味、普通ではないシーズンだ。多くのことが先延ばしにされている。そうは言ってもチームとしては、将来のために計画を立て続ける必要がある」

「ダニエルに関しても、他の人々に関しても、今はそういうことが起きている。我々はこれについての解決策を必死で得ようとしているわけではない。ただ、計画を進めていることは確かだ」

 リカルドのマクラーレン移籍のうわさが出る前に、彼の残留を強く望むかと尋ねられたアビテブールは、「彼との2度目のシーズンをスタートしてもいないのに、その質問の答えを考え、言葉にしなければならないというのはおかしな話だ。難しい状況だね」と答えた。

2020年F1バルセロナテストでのダニエル・リカルド(ルノー)

「だが、去年より多くの可能性がある旅になると強く感じている。去年はスムーズに結果を出すことができず、あらゆる面で複雑な感情が生まれた」

「今年はもっとうまくやれると感じている。もっとうまくやるべきだと、全員が考えているのだ」
「それが契約の延長につながるかどうかは時間が経てばわかるだろう。私の理解が正しければ、共通の欲求があることは間違いない」

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