アート、音楽、文化をサポート:クラウドファンディングと募金先まとめ

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、医療現場をはじめ様々な分野をサポートするための緊急募金が多数立ち上がっている。

この記事では、アート、音楽、文化全般にカテゴリーをしぼり、5月14日時点でサポートを受け付けている主要なクラウドファンディングと募金先を紹介する。

原爆の図丸木美術館(出典:Wikimedia Commons[JunK])

1:美術館、アート関係者をサポート

原爆の図丸木美術館
原爆の図丸木美術館は1967年、埼玉県東松山市に5月に開館した美術館。丸木位里・俊夫妻による共同制作作品、位里の母・丸木スマの絵画を常設展示している。なかでも、原爆の惨状を描き、世界各地を巡回してきた「原爆の図」は、美術館名にもある通り同館を代表する作品として知られる。市民の力によって50年以上の歳月をかけて築き上げられてきた同館が現在、存続の危機に。募金を受け付けている。
https://congrant.com/project/marukigallery/1587

アーツ・ユナイテッド・ファンド(AUF)
「アーツ・ユナイテッド・ファンド(AUF)」は、アーティストや制作者、技術スタッフなどフリーランスの芸術文化関係者を対象とする助成。1人20万円の助成を実施するこの基金は、2015年より芸術文化活動の支援・調査を行ってきたケイスリー株式会社が主体となったもの。目標金額は2500万円。
https://camp-fire.jp/projects/view/271390

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2:劇場、舞台芸術をサポート

小劇場エイド基金
公演中止で閉館の危機にさらされている日本全国の小劇場を守るためのプロジェクト。活動自粛後もすぐには公演を行うことができない演劇は、脚本、稽古、リハーサル、本番などの期間を含めると活動自粛期間+最低1ヶ月は小劇場の収入が見込めない状況にある。4000万円をゴールにサポートを受け付けているこの基金に連動するものとして「舞台芸術を未来に繋ぐ基金=Mirai Performing Arts Fund」も。
https://motion-gallery.net/projects/shogekijo-aid

コロナ禍から芸術を守りたい“#SaveArts”プロジェクト
舞台芸術の中でも「演劇」「歌劇・音楽劇」の支援を中心に行なうのが「#SaveArts」プロジェクト。手数料を除いた全額がアーティスト団体・個人へ寄贈される。代表実行者は医師の年森慎一で、演劇部門協力者には劇作家の平田オリザ、歌劇・音楽劇部門協力者には脚本家、演出家の桜田ゆみが名を連ねる。現在、ネクストゴールの1000万円に向けてサポート受付中。
https://readyfor.jp/projects/SaveArts

小劇場エイド基金

3:音楽業界をサポート

ライブハウス支援「NEW NORMAL, NEW LIVE.」
ロック・ポップ系のバンドが主に出演する全国の独立系のライブハウスを対象とした緊急支援。今後を見据えた継続的な支援を目的に、支援グッズを購入し、支援先のライブハウスをセレクトするというプロセスをとっている。5月15日18:00に第2次支援期間がスタート(5月31日23:59まで)。
http://liveforcelivehouse.com/#/

UNIT主催支援プロジェクト:アーティストのキャンセル料負担0円に
通常、音楽ライブが中止になった際、ライブ会場は会場費のうち50%をキャンセル料としてアーティストやイベント主催者に求める。収益を得ることができないアーティストや主催者に追い討ちをかけるこのキャンセル料負担を0円にすべく代官山のライブハウス「UNIT」がスタートしたプロジェクト。リターンとして、楽屋ツアー権(30000円)、リハーサル見学権(50000円)などユニークなコースも。
https://readyfor.jp/projects/unit

UNIT主催支援プロジェクト:アーティストのキャンセル料負担0円に

4:文化と伝統をサポート

ブックストア・エイド基金
外出自粛要請と休業要請によって経営危機に陥った全国の書店・古書店を支援するため立ち上がったプロジェクト。ウェブサイトでは賛同人である柴田元幸(翻訳者、雑誌『MONKEY』編集長)、小川洋子(小説家)、川上弘美(小説家)、名久井直子(ブックデザイナー)、最果タヒ(詩人)らからのコメントが寄せられている。
https://motion-gallery.net/projects/bookstoreaid

SAVE KYOTO’S FOOD CULTURE(コロナ被害支援)
京都のバー「Sour」「炭火焼く鳥ソリレス」などを運営する鈴木弘二が立ち上げた、京都のフードカルチャーを支えるプロジェクト。Sour、喫茶マドラグ、ygion、お好み・鉄板 二六、西冨家コロッケ店、KURASU、BAR CHAOS、MAKO SHOP、JEREMY&JEMIMAHの9店舗が参加する。
https://motion-gallery.net/projects/KYOTO_food-culture

浅草芸者と世界的ダンサーの新作イマーシブシアターを実現したい
「世界をもっとドラマチックに。」をコンセプトに、ダンスと空間、シーンに合わせた料理を通して、新しい演劇体験「イマーシブトリップ」をダンサーやクリエイターなど総勢50名でつくり出してきた「Dramatic Dining」。その新作公演であり、新型コロナウイルスの影響で延期となった「Dramatic Dining ASAKUSA」を開催するための運営資金、出演者や会場への還元を目的としたクラウドファンディングをスタート。作品へのサポートは、結果的に浅草の街へのサポートにもつながる。
https://readyfor.jp/projects/dramaticdining

ブックストア・エイド基金

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