検察官の定年延長を含む国家公務員法改正案を巡り、県内の医師・歯科医師でつくる県保険医協会は14日、改正案に反対する声明を出した。声明は「刑事司法の独立と公正を蹂躙(じゅうりん)する」と批判。コロナ禍において奮闘する医療従事者の立場から「不要不急の法案審議」と切り捨てた。声明文は安倍晋三首相らに送付した。
県内の市民団体も同日、長崎市中心部の鉄橋で抗議集会を開いた。参加者約80人は「検察の独立性・不偏不党性を揺るがす」として改正案の撤回を求める声明文を採択した。
「言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会」ほか2団体などでつくる集会実行委が主催。同会の関口達夫事務局長(69)は新型コロナウイルス感染症に触れ「国民がコロナをどう克服するかに一生懸命な時に、こっそり危険な法を通そうとする。火事場泥棒だ」と批判。ツイッターで抗議の投稿が相次いだとして「一緒に声を上げよう」と通行人に呼び掛けた。