五島の保育所など22施設へ図書カード寄付 地元出身の野口さん

野口さんが五島市内の保育園などに贈った図書カード=同市、こもれびの舎保育園

 五島市内の保育所と認定こども園計22施設に今月、1施設当たり10万円分の図書カードが届いた。贈り主は五島出身で、市内で障害者雇用支援や旅行事業などを手掛けるJSH(東京)の代表取締役、野口和輝さん(55)。野口さんは「五島の将来を担う子どもたちを少しでも支援し、豊かな心を育んでほしい」と願う。
 野口さんは県立五島商業高(現五島海陽高)を卒業し、看護師などとして働いた後、大阪市を拠点に訪問看護などを手掛ける事業を開始。2016年には新たにJSHを設立し、東京や大阪などで訪問看護や診療サービスも展開している。
 図書カードを贈ったのは五島市内の全ての保育所と認定こども園で、総額220万円分に上る。野口さんは「地元企業を応援するため、図書カードは五島の書店で使ってもらえれば。新型コロナウイルスの影響で、外で遊べない子もいると思うが、本を読んでいろいろな世界に触れてほしい」と話した。
 図書カードが届いた施設の一つ、こもれびの舎保育園(下大津町)の林田登志子園長は「大変ありがたい。野口さんの思いを受け、五島の宝である子どもたちが笑顔で暮らせるように、あらためて一生懸命がんばろうと思った」と感謝。園の絵本の購入費に充てるという。

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