アドバンテック、NVIDIA Jetson Xavier NX搭載の産業用エッジAIコンピューター「MIC-710AIX」「MIC-710IVX」を発表

AIを搭載した組込みエッジコンピュータ・デバイスは、AI処理の負荷を埋めるべくパフォーマンスの向上を必要とするが、サイズや重量、パワーバジェット、コストによって制約される。アドバンテック株式会社は、様々な業種・業態に特化したアプリケーションで顧客のニーズとエッジコンピューティングの課題に対応するため、NVIDIA Jetson Xavier NXを採用した低消費電力な産業用コンピューター「MIC-710AIX」および「MIC-710IVX」を発表した。日本国内においては、アドバンテックテクノロジーズ株式会社ならびにアドバンテック株式会社を通じて販売される。

(左)MIC-710AIX (右)MIC-710IVX今回アドバンテックは、NVIDIAのElite PartnerとしてJetsonプラットフォームを採用し、様々な産業用I/Oをサポートしリモートデバイス管理機能を備えたAI対応の産業用システムを提供し、様々なアプリケーションにおけるエッジAIの導入を促進する。

AIアプリケーションの利用シーンMIC-710AIXは、AI IPCシステムとしてファンレス駆動で-10℃~60℃の広範囲な動作温度での動作に対応し、産業用途として振動衝撃にも耐えうる設計となっており、エッジ(現場)における組込み式AIアプリケーションでの使用に適する。利用シーンで要求される様々なI/F拡張に対応する為、i-Doorシステムを採用し柔軟なI/Oシステム拡張が可能だ。Advantech AI IPCシステムは、NVIDIA Jetson Xavier NX、Jetson AGX Xavier、Jetson Nano、Jetson TX2などJetsonシリーズの全てのSOMをラインナップしている。 パッシブ・クーリング・システムを採用しており、道路沿いや製造生産ラインなどの過酷な動作環境のAIアプリケーションで利用可能だ。さらに、フレームグラバーボードの搭載や、データ通信を行うための有線/無線モジュール類の搭載など産業用I/Oインターフェイスをサポートしており、様々なアプリケーションのニーズに対応する。

MIC-710IVXは、AI NVRシステムとして、特にスマートシティ分野向けに8チャネルのIPカメラによるビデオ分析を実現する。Advantech AI NVRシステムは、Jetson NanoとJetson AGX Xavierモジュールを搭載した「MIC-710IVA」「MIC-730IVA」を開発しており、従来のNVR(ビデオ監視システム)でのAIコンピューティングにも対応している。また、8チャネルPoEと内部3.5インチHDD/SSD 2スロット対応の設計により、大容量の録画データ保管が必要となる交通モニタリング、セキュリティ、小売、物流などのスマートシティ・アプリケーションに対して、最大8チャネルIPカメラ接続によるビデオ分析が可能となる。

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