ランニング本塁打を放った予想外の選手 巨漢・フィルダーら

日本時間5月16日、メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモンは、予想外の選手が放ったランニング本塁打を特集する記事を公開した。俊足の選手が記録するイメージの強いランニング本塁打だが、外野手や打球の動きによっては、必ずしもそうとは限らない。サイモンの特集記事のなかでも、鈍足の捕手や30本塁打以上を放つようなスラッガーの名前が目立つ。

最も意外なのは、体重124kgの巨体からメジャー12年間で319本塁打を放ったプリンス・フィルダー(元ブリュワーズなど)だろう。フィルダーは、2007年6月17日のツインズ戦、2008年6月19日のブルージェイズ戦と2年連続でランニング本塁打を記録している。フィルダーは、1本目のランニング本塁打を放った当時、リポーターに対して「人々が思っているよりも少し速く走れるんだよ」と話していた。

通算414本塁打のエドウィン・エンカーナシオン(ホワイトソックス)もインディアンス時代の2018年4月2日のエンゼルス戦でランニング本塁打を記録している。左翼ポール際へ放った打球がフェンスで跳ね返り、ファウルだと勘違いした左翼手のジャスティン・アップトンはしばらくボールを追わなかった。アップトンは慌ててプレーを再開したものの、時すでに遅し。トップギアまで加速したエンカーナシオンは、一気にダイヤモンドを駆け抜けた。

通算609本塁打のサミー・ソーサ(元カブスなど)は、キャリア前半は俊足で鳴らす外野手だったが、キャリア唯一のランニング本塁打は長距離砲へ変貌を遂げたあと、2001年10月6日のパイレーツ戦で記録している。この試合はデーゲームで行われており、ソーサが打ち上げたフライを右翼手のロブ・マコビアックが見失った結果のランニング本塁打だった。

サイモンは、上記3人のほか、ドリュー・ビュテラ(2018年ロイヤルズ)、ジョニー・ペラルタ(2010年インディアンス)、グレッグ・マイヤーズ(2003年ブルージェイズ)、ポール・コナーコ(2000年ホワイトソックス)、ダン・ウィルソン(1998年マリナーズ)、ブッチ・ヘンリー(1992年アストロズ)、ビリー・バックナー(1990年レッドソックス)、ガス・トリアンドス(1957年オリオールズ)、テッド・ウィリアムス(1946年レッドソックス)、スタッフィー・マッキニス(1911年アスレチックス)が放ったランニング本塁打を紹介している。

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