シジュウカラ ただいま子育て中 電力計カバーの中

毎日忙しく餌を届けるシジュウカラの親鳥=長崎市、川久保さん宅

 長崎市の川久保政房さん(73)、常代さん(71)夫妻宅の電力計カバーの中で、野鳥のシジュウカラが子育てをしている。川久保さん夫妻は「旅立ちの日が楽しみ」と温かく見守っている。

 2人が巣作りに気付いたのは今月10日。カバーから枯れ葉のようなものがはみ出しており、不思議に思って開けてみると、生まれたばかりのひな6羽が身を寄せ合っていた。
 親鳥はひなたちのために、毎日せっせと餌運び。ただ、人の気配を感じると警戒して遠くを旋回する様子も見られるという。政房さんは、普段は近くに止めている自家用車を移動させ、日中はできるだけ近づかないように注意を払って子育てに協力している。
 付近ではキジやアナグマを見掛けたことはあるが、自宅での野鳥の巣作りは初めて。常代さんは「シジュウカラの親子と出合って、自然とのつながりを感じた。私たちも頑張らないと」と話していた。

精いっぱい口を開ける6羽のひなたち=長崎市(川久保政房さん提供)

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