メクル第459号 聞き上手なお友達 ルリコンゴウインコの「タロちゃん」 長崎公園 動物ひろば

鮮やかな色の羽を身にまとい、止まり木でくつろぐタロちゃん=長崎市上西山町、長崎公園「動物ひろば」

 悩(なや)み事(ごと)があるとき、じっくりと話を聞いてくれる友達がいたら、きっと心強い。長崎公園「動物ひろば」には、そんな聞き上手なルリコンゴウインコの「タロちゃん」がいる。
 タロちゃんは止まり木の高い場所がお気に入り。黄色と瑠璃(るり)色の鮮(あざ)やかな羽をもち、目は丸いのにまなざしはキリリと鋭(するど)い。一見近寄(ちかよ)り難(がた)いけれど、来園者が近づくと、黒いくちばしをクイッと金網(かなあみ)に器用に引(ひ)っ掛(か)けて、同じ目線の高さまで下りてくる。
 あのね…と、つい話し掛けたくなる。あっ、今「ターロゥ」って言ったよ! 世界最大級のインコといわれるルリコンゴウインコは羽を広げると1メートル近くもあって、声も大きい。タロちゃんは普段(ふだん)はあまりしゃべらないらしいけど、自己紹介(じこしょうかい)してくれたのかもしれないね。
 タロちゃんは現在(げんざい)、スタッフの宮崎絵理香(みやざきえりか)さんと特別な技(わざ)を練習中。おやつのクルミをもらった後に宮崎さんの手のひらに片足(かたあし)を置く「タッチ」と、頭をゆらゆら前後に揺(ゆ)らす「ダンス」。おやつがどこにあるかも、すっかりお見通し。とても賢(かしこ)いんだね。
 鳥舎(ちょうしゃ)の前でずっと見つめ合っていたら、何だか友達になれたような気がした。また今度会いにいくからね、タロちゃん。

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