サッカーチームのSNS担当必見!海外クラブの「SNS戦略」をまとめてみた

Oi tudo bem ?(皆さんお元気ですか?)

ファジアーノ岡山強化部兼通訳の平安山(へんざん)です!

Jリーグのクラブ内でポルトガル語、スペイン語、英語を使って国際的な仕事をしています。

さて、新型コロナウイルスが原因で、海外もそうですが日本国内においても様々なスポーツが活動を自粛しています。

野球に大相撲、インターハイまで中止となり、それはJリーグも例外ではありませんでした。

そうした中、各スポーツクラブは今できることとして、オンラインでの事業に力を入れ始めました。その最たるものがSNSマーケティングでしょう。

この新型コロナ中断期間に手に入れたSNSマーケティングの運用術は、Afterコロナでも活かすことができればさらなるスポーツ界の発展にも寄与する可能性があります。

しかし一方で、現状は何をすべきかアイデアが枯渇しているスポーツ団体も多いのでないでしょうか?

そんなニーズを察知し、ここでは主に、サッカー大国にも関わらず情報が少なく、ポルトガル語・スペイン語なのでそもそも情報をキャッチし難いであろう南米のサッカークラブのSNS活用法を紹介したいと思います。

サッカー界だけでなく様々なスポーツクラブで参考にして頂けると幸いです。

なお、この記事は筆者・平安山良太の公式noteで執筆した記事の続編となります。

ご覧頂けるとよりアイデアが湧いてくるはずですので、是非ご利用くださいませ。

この記事では「楽しいゲーム編」「収益増加編」「社会貢献編」の3つに分けて紹介します。

それではVamos !(さぁ行きましょう!)

楽しいゲーム編

1.誰の顔が合体してるかな?(Alianza Lima@ペルー)

最近南米クラブで流行り出してるのがこれ。

3人か4人の選手の顔のパーツを切り取って一つの顔を作り出しています。

それぞれ誰の顔を足しているでしょう?というゲーム。

2.ウォーリーを探せ!(Ceará SC@ブラジル)

たくさんのファビーニョ選手の中に、5人の他の選手が混じっています。

その5人を見つけられるか!?という遊び。

本当のウォーリーを探せのように、絵を描いたり実写でクラブハウスに隠れる選手を探すというような応用バージョンを出しても面白いですね。

3.絵文字で選手当てクイズ(América MG@ブラジル)

絵文字でクラブに関わる誰かを表現し、サポーターがそれを当てるゲーム。

例えば日本代表なら…

手袋と会話の絵文字→声の大きいパワフルなGKと言えば川島永嗣選手だ!

日本→オランダ→ロシア→イタリア→メキシコ→オーストラリア→ブラジルの国旗の絵文字、この移籍の仕方は本田圭佑選手だ!

などなどアイデアを出していけますね!

4.トリビアの泉(LDU de Quito@エクアドル)

チームのトリビアクイズがアプリで楽しめるようになっています。

時間のある時にクラブの事を思い出し、クイズに答える中でクラブを知り愛情が増していく気がします。

5.誕生日占い(Cerro Porteño@パラグアイ)

ロックダウン期間中にどう過ごすべきか?何が起こるか?などをイニシャルや誕生日から占います。

やり方によってはサッカーを知らない女性も取り込めるのではないでしょうか?

6.美女リレー(Grêmio@ブラジル)

クラブのユニフォームやグッズで画面を隠し、前後でメイクアップをした女性の美しくなる変化に目を奪われます。

グッズを投げて次の女性へバトンパスして行くので、クラブグッズのPRにもなります。

7.本物のボールはどれ?(Ceará SC@ブラジル)

選手の目線や姿勢からボールの位置を当てるゲーム。

ボールの代わりにグッズにすれば宣伝もできるかも!?

8.ビンゴ!(Chapecoense@ブラジル)

「〇〇を買った」「〇〇を見た」など、サポーター度でビンゴをしていくゲーム。

ちょっとプライドは刺激されるかも知れませんが、負担なく楽しんで頂ける施策にすれば効果は高いはずです。

中には「〇〇に文句言った」なんて項目もあるのですが、いくら南米とはいえ大丈夫なのでしょうか…笑

9.ポイントスタンプ(Atlético Paranaense@ブラジル)

ビンゴにも似ていますが、こちらも「ソシオに入った」「試合で貰えるコップを手に入れた」などでポイントを貯めていくゲームになります。

自分のポイントをサポーターに投稿して貰えれば、それも宣伝になってくれるはずですね。

10.はめ込みゲーム(Washington Wizards@アメリカ)

TwitterのGIF画像のタップすると止まる機能を使ったゲーム。

ちょっとした時間潰しにと思いやってみましたが、やると割と楽しくなってきます。

今回唯一の北米、しかもサッカー以外からの選出となりました。

日本でも真似するチームが増えてきた気がします。

収益増加編

1.家でサッカーテニス!(Vasco da Gama@ブラジル)

家や庭で遊べるような、フッチメーザ(サッカーテニス)、ビリヤード、テーブルサッカーなどを販売し、ロックダウンのニーズに合っている商品を紹介しています。

これを機に買っておくか、なんて需要も?

2.エアロバイク販売(Avaí FC@ブラジル)

「海外クラブのSNS戦略」記事シリーズ第2弾、筆者のNoteでマスク販売を紹介したAvai FCが、ついにエアロバイクの販売も開始しました。

実はJリーグクラブ内でもエアロバイクを購入する選手が出てきているので、この期間の運動不足解消やアスリート向けにも今買っておいてずっと使ってくれる人が出てくるはずです。

3.オンライン優勝体験(EC Bahia@ブラジル)

リーグ優勝した「88年に行く」と題して、優勝を決めた試合をアプリでのチケット購入者が視聴。

同時にユニホームや飲食物もクーポンをだして販売する事で家にいながら当時の優勝を追体験できる仕組みとなります。

優勝当時の観客動員数11万人を超えようと呼び掛けています。

試聴チケットは5レアル(約100円)で安価なのですが、本当に11万人集まれば1100万円なのでブラジルでは相当な収益となりますね。

プラスして飲食物やユニホームの売り上げが加わります。

恐らくそちらのほうが単価は良いでしょう。

似たような例では、ドイツ4部のロコモティーヴェ・ライプツィヒが120円で「見えない敵との闘い」のチケットを販売し、12万枚売れたそうです(約1400万円)。

「見えない敵との闘い」は、普段は数百人しか視聴者のいない4部の小クラブ・ライプツィヒのYouTubeチャンネルにおいて、たった2日で1万6千人以上の試聴回数を叩き出しています。

4.スポンサー紹介(Cruzeiro@ブラジル)

スポンサーとタイアップしてクラブ公式SNS上で宣伝する取り組みです。

今年は既にスポンサー料を受け取ったクラブが多いかも知れませんが、スポンサー会社の経営状況も変わってくるであろう来年が勝負と見ています。

このコロナ期間に各クラブが取り組んでいるSNSを活かして、スポーツクラブの宣伝力を高めていきたいですね。

社会貢献編

1.マスコットによる物資の寄付(Universidad de Chile@チリ)

食べ物や衛生維持のための商品をクラブマスコットが配達し、社会貢献する動画です。

社会貢献になるのであればクラブの存在意義も示せる上、工夫すればスポンサーの宣伝と絡める事も出来ます。

マスコットなら感染リスクも低いですね。

いや、マスコットももちろん生き物ではありますが、大きなマスクを持っていると言いますか(汗)

このマスコット、中指を立てているようにも見えますが、実際は人差し指と小指です(汗)

2.医療知識啓蒙(EC Bahia@ブラジル)

なかなか教育が進まないブラジル。

そうした中でも貧困層や教育を受けられていない層にもサッカーは人気です。

医療知識啓蒙活動はスポーツクラブの持つ力となります。

3.世界は一つ(Peñarol@ウルグアイ)

世界の様々な場所からクラブの旗やグッズを掲げ、SNSで投稿を呼び掛けています。

外出を促進する方向に効果が働かないかリスクはありますが、世界中の人々と繋がれている、1人じゃない、外出した気分になれて発散できるという方向に向かえば意義のある事ですね。

4.スタジアムを医療施設(Corinthians@ブラジル)

2014年のワールドカップ前まで使っていた旧スタジアムを、医療施設として使用しました。

コリンチャンスファンとしては懐かしのスタジアムが社会のために使われるのなら光栄ではないでしょうか。

新スタジアムのほうも献血などで使われています。

5.選手のStayHome法(Boca Juniors@アルゼンチン)

そろそろ家で過ごすにも何をして良いか分からないという方が増えてきていますね。

そこで選手がオススメする映画、動画、音楽、ゲーム、本などを紹介する企画となります。

選手と同じ事を体験できるというのはサポーターにとっても一つの喜びではないでしょうか?

日本でも多くの企業がコロナ期間に苦戦する中、Netflixの契約やゲーム機の売り上げが伸びています。

家でできる分野に関してはむしろ売上が伸びる事もあるので、スポンサーと協力する道もありますね。

6.ロゴ使用権フリー(Flamengo@ブラジル)

マスクにクラブのロゴを自由に使用しても良いという権利を提供しました。

本当ならスポンサーやクラブ公式グッズだけに限るところですが広く使えるようになり、クラブ公式アカウントで募集しました。

マスクにロゴが付いていれば宣伝効果も得られるわけなので、リスクもありますが果たして効果はどうなるのか経過を見ています。

CMになりますが、我がファジアーノ岡山でもマスク販売を始めましたので紹介させてください。

2サイズから選ぶ事ができ、洗って繰り返し使用出来ます。

2色ありますのでお好きな方をお選びくださいませ。

まとめ

以上になります!

是非ともあなたのクラブのSNS担当様の参考になります事を願います。

【関連記事】「TikTok」でフォローしたい5名のサッカー選手

どの投稿をあなたのクラブにして欲しいですか?

希望をSNSに投稿すれば、あなたのクラブのSNS担当者様が見てくれるかも知れませんよ。

他にもSNSを使った海外クラブの投稿事例をnoteで紹介しているので、気になる方は僕のTwitterプロフィールからどうぞ!

それではまた! Até logo !(また会いましょう)

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