長崎停泊クルーズ船乗員4人 18日帰国 長崎県、検査1日500件へ

コスタ・アトランチカ

 長崎市の三菱重工業長崎造船所香焼工場に停泊中のクルーズ船コスタ・アトランチカ(イタリア船籍、8万6千トン)で新型コロナウイルスの集団感染が発生した問題で、県は17日、当初から陰性だった乗組員2人と、陽性だった乗組員のうち再検査で陰性が確認された2人の計4人が、18日に定期便で帰国の途に就くと発表した。
 県によると、当初から陰性だった2人は専用車で県外の空港に移動し、再検査で陰性となった2人は長崎空港経由で帰国するという。国籍などは明らかにしていない。
 また、県は新型コロナウイルス流行の第2波に備えた医療体制整備の一環として、1日当たりの検査可能件数を6月中に現在の280件から500件まで増やすことも明らかにした。会見で中田勝己福祉保健部長は「検査体制を充実させ、(感染者を)早く見つけて軽症のうちに治療することが重要」と述べた。
 陽性が確認された乗組員149人のうち、17日までに13人が帰国。船内には131人が残り、5人が長崎市内の2指定医療機関に入院している。17日現在、船内には陰性、陽性合わせて323人が滞在。帰国者の累計は299人。


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