【新型コロナ】自粛解除「首都圏一体で」 4知事、テレビ会議で確認

新型コロナウイルスの対応を巡り首都圏1都3県の知事が意見交換したテレビ会議=19日午後、神奈川県庁

 新型コロナウイルスの対応を巡り、緊急事態宣言が継続している東京都、神奈川、埼玉、千葉各県の4知事は19日、テレビ会議を開き、宣言に伴う外出自粛や休業要請の解除について、各都県の状況にかかわらず首都圏で足並みをそろえて実施する方針を確認した。

 政府の専門家会議が示した宣言解除の判断基準のうち「直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人未満程度」を18日までに埼玉、千葉両県が達成。黒岩祐治知事は両県の知事に対し「神奈川は1.05人で、皆さんの足を引っ張る形になっている。地元の経済界からは解除の要望があると思うが、考えを伺いたい」と意見を求めた。

 埼玉県の大野元裕知事は「一刻も早く解除したいが、『瞬間風速』で埼玉が良くても全体としての対策はできない。首都圏が一体となって取り組むのは宿命」と述べるなど、同調の意思を確認した。

 会議では各都県の現状や取り組みを報告。黒岩知事は新型コロナの患者を受け入れている病院の利益率が大きく減少している実情に危機感を示し、国による財政支援の必要性を訴えた。

 東京都の小池百合子知事は緊急事態宣言に基づく都内の外出自粛や休業要請の解除・緩和に向けたロードマップ(行程表)を紹介。4知事はそれぞれが持つデータや指標などを共有することでも一致した。

 このほか、感染予防策の徹底や、感染者数が再び増加に転じる「第2波」に備えた連携を確認する共同メッセージも発信した。

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