ANAとエアロネクスト、物流ドローンの共同開発に向け業務提携

物流ドローン“Next DELIVERY®”の試作機

ANAホールディングス株式会社と株式会社エアロネクストは、ANAホールディングスのエアラインならびにドローンオペレーターとしての機体運航に関する知見と、エアロネクストの産業用ドローンの基本性能を向上させる機体構造設計技術「4D GRAVITY」を融合し、「空の産業革命レベル4(有人地帯での補助者なし目視外飛行)」に対応する物流ドローンの共同開発に向けた業務提携をスタートする。

今後は両社によって開発した機体をベースに、国内外のドローンメーカーとも連携して量産化を行い、将来的な輸送インフラの一部として社会普及することを目指すという。

物流ドローン“Next DELIVERY®”試作機の荷物部分

■各社の役割

・ANAホールディングス
ANAホールディングスは、航空機の安全運航に関する知見を活かし、ドローンオペレーターとして福岡市や五島市にて無人地帯での補助者なし目視外飛行(レベル3)による実証実験を行うなど、ドローン物流サービスの事業化に向けた検証を継続して実施。主要な用途や基本的な機体性能、また機体整備や運航管理にあたって必要な機能などについて、オペレーターとしての視点から知見を提供する。

・エアロネクスト
エアロネクストは、「ドローン前提社会の実現」と「新しい空域の経済化」を目指し、物流用途のドローン開発に力を入れ、4D GRAVITYを搭載した物流用ドローン機体「Next DELIVERY」の開発を進めてきた。従来の物流ドローンの機体構造は、空撮用途から発展を遂げてきたドローンの機体構造を踏襲し、機体の飛行部及び搭載部が一体となった機体構造のため、飛行姿勢に伴い荷物も傾いてしまうという課題があった。

Next DELIVERYでは、飛行部と荷物搭載部分を分離した分離結合型の機体構造により、荷物を常に水平に保つことができるようになった。加えて、重心位置を考慮した機体構造設計により、高性能な物流ドローン機体を実現。物流ドローンの共同開発にあたり、4D GRAVITY技術の提供を行うとしている。


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