神戸 癒しのカフェを求めて vol.3 ~老舗コーヒー店・若き店主が続けるチャレンジとは~

©株式会社ラジオ関西

「ASHIYA EVIAN COFFEE SHOP」外観

 豊かな自然と高級感あふれる街並みが魅力の芦屋。JR芦屋駅を南に降り、街路樹が続く道をまっすぐ歩いた先に、老舗コーヒー店「ASHIYA EVIAN COFFEE SHOP」がある。同店は、1967年にオープンし、長年地元の人に愛されてきた。しかし、12年前、店主だったおじいさまが体調を崩し、それをきっかけに店を引き継いだのが、神山佳士(かみやま・けいじ)さんだった。

神山佳士さん

 創業当時の椅子や照明は今も大切に使われているが、EDM系の音楽が流れ、神山さんが海外で購入したという絵や置物なども配置。ストリートな感じと、どこか落ち着くレトロな雰囲気が融合した、他にはないコーヒーショップだ。

「ASHIYA EVIAN COFFEE SHOP」店内のようす

 大学時代、ヨーロッパに留学していた神山さんは、カフェで働く焙煎士に魅了された。白いワイシャツに黒いベスト、蝶ネクタイを締めた日本の純喫茶スタイルとは違い、制服もなければ細かいルールもないカジュアルなスタイルと、だからこそ生まれる常連たちとの気兼ねない会話が心地よくかっこよかった。

「自分もそんなショップを営みたい」

 想いは膨らみ、帰国後、家族の反対を押し切って、店を引き継ぐことになった。

 ゼロから焙煎に取り組み、経営を学びながら、営業に行く毎日。小売りだけでなく、ホテルやレストランなど、それぞれに合わせてブレンドしたコーヒーを自ら売り込み、卸売にも力を注いだ。12年をかけて築いた信頼と確かな味は、今、多くのファンの心をつかんでいる。

人気のウイスキーコーヒー(コーヒー豆をウイスキーに漬け込むことで、ウイスキーの風味を最大限に生かした新ジャンルのコーヒー)

 たくさんの苦労があったから今がある。神山さんに、日頃店を切り盛りするうえで大切にしていることを聞いた。

「手売りで走り回っていた時代があるからこそ、取引先への感謝を忘れないこと。あとは、僕が楽しめるかどうかです(笑)」

 何か新しい挑戦するとき、無我夢中になって取り組める瞬間が何より楽しいのだと、笑顔で話す、神山さん。今は、お金よりも「楽しい仕事」を優先しているという。

 新型コロナウイルスの影響で苦しい場面はあるも、テイクアウトとオンライン販売を充実させ、5月いっぱいは送料を全額無料にするなど、消費者に寄り添った取り組みも行っている。

「ASHIYA EVIAN COFFEE SHOP」店内のようす(コーヒー豆の棚)

 コロナで沈まず、新たなチャレンジを続けていきたいと意気込む神山さん。『ウィズコロナ』『アフターコロナ』の世界をより良く過ごすために、何より自分がワクワクし続けるために、神山さんの挑戦は続く。

※ラジオ関西『PUSH!』2020年5月20日放送回より

2020年5月20日(水)15:00~16:00 | PUSH! | ラジオ関西 | radiko