「福」呼ぶ弁当 テークアウトで ふぐ問屋・中崎水産

「福に縁があるように頑張りたい」と話す中崎社長=長崎市茂木町

 養殖業者から仕入れたフグを加工し、例年なら3月まで首都圏に出荷しているが、消費低迷などもあり今年に入ってからはメインの仕事はストップしたまま。そんなさなか、新型コロナウイルスの影響で各種イベントも中止に。二重苦、三重苦の状況を打開しようと、1月から弁当のテークアウトと配達を始めた。
 「ふぐあんかけ丼」「ふぐカツ丼」「ふぐカツカレー」-。フグを使った料理の敷居を下げようと、日替わりメニューは全てワンコイン。「本県はトラフグの養殖日本一。もっと地元の人に味わってもらいたい」。口コミで注文は増えつつある。
 本業のフグの出荷以外にも活路を見いだそうと、昨年秋からは県とともにトラフグを使ったアヒージョを開発中。「常温で6カ月ぐらい保存可能になれば、海外にも出荷できる」と期待を寄せる。イベントの再開などは先が見えないが、「フグは『福』を連想する縁起の良い魚。福に縁があるように頑張りたい」と前を向いた。
 弁当注文は予約制で10個から。長崎市役所でも購入できる。ふぐ問屋なかざき(電095.836.0700)。

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