森友に“神風”吹かせた昭恵夫人と籠池夫妻の写真「見た」

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安倍昭恵さん(中央)と籠池夫妻の国有地前のスリーショット写真。2014年4月25日撮影=関係者提供

 森友学園への国有地巨額値引きの原点と言われる、安倍昭恵首相夫人と籠池泰典前理事長夫妻のスリーショット写真について、財務省近畿財務局の当時の担当者が、前理事長から写真を示され上司に見せるためにコピーをとったという事実関係を初めて認めた。籠池氏の証言が正しかったことを裏付ける内容で、国会の証人喚問での証言も信用できる可能性が高まるとみられる。(5月21日21面に関連記事)

 森友学園の籠池前理事長は、国有地の取引で近畿財務局から有利な扱いを受けた経緯について次のように証言してきた。

 「国有地の前で安倍昭恵さんと撮ったスリーショット写真を、2014年4月28日に近畿財務局の担当者に見せ、『昭恵夫人も前に進めてくださいとおっしゃっています』と伝えた。すると担当者は『コピーをとってもいいですか? 上司に見せますので』と言い、実際にコピーをとった。その直後から後ろ向きだった近畿財務局の対応ががらりと変わり、神風が吹いたと思った」

 この時の担当者は、近畿財務局の統括国有財産管理官だった前西勇人氏。現在は神戸財務事務所の総務課長を務めている。前西氏はこれまで一切取材に応じていなかったが、今回、公文書改ざんで自殺した赤木俊夫さんの妻、雅子さんが、本紙記者とともに面会に訪れた際、面談に応じた。

 前西氏は、問題のスリーショット写真を見せられたのは「私が応接した時です」と事実関係を認めた。写真を見せる上司が誰かは返答しなかったが、上司に見せると言ったこと自体は事実上認めた。

 また、財務省が土地取引の一連の交渉記録をすべて公表した際、スリーショット写真を見せられたこの日の応接記録だけがないのはなぜかを尋ねたところ、「東京(の財務省)も含めて、組織で仕事してるからお話しできないんです。その時に応接記録を作ったかどうかも含めてお話しできないんです」と述べ、記録の存在を否定はしなかった。

 さらに「森友事案については、私は相手方と話をしたこともありますし、あの土地を貸し付けするところまでは私は事案には関わっております。(それが)ご主人の不幸な出来事にどうつながるかっていうのはお話しはできないです」と述べ、組織で仕事をしていることを理由に「お話しできない」と繰り返した。

 籠池前理事長は3年前、国会の証人喚問で、安倍昭恵夫人から「安倍晋三からです」と言われて100万円の寄付を受けたとも証言しているが、安倍首相は否定している。今回、近畿財務局の担当者が初めて、籠池氏の証言内容が正しいことを認めたことで、証人喚問での証言も信用できる可能性が高まるとみられる。