医療機器メーカー「アークレイ」長崎進出 開発拠点8月開設

 長崎県と長崎市は20日、糖尿病検査用の血糖自己測定器で国内トップシェアを誇る医療機器メーカー、アークレイ(京都市)が長崎市内に開発拠点を設けると発表した。8月1日開設を目指し、3年間で正社員30人の採用を計画している。
 同社の開発拠点は京都研究所に次ぎ国内2カ所目。同社が設立した子会社アークレイ長崎開発センターが20日、県、長崎市と立地協定を結んだ。同市万才町の朝日生命長崎ビル12階に本社を置き、代表は松田猛アークレイ代表取締役が兼務する。
 アークレイによると、長崎では、糖尿病検査や尿検査などの臨床検査機器のソフトを開発する。工学部系人材の確保が見込め、行政の支援も手厚いとして複数の進出候補地から選定した。県内を中心に九州から人材を募集。当初は10人規模で事業を始める。県市は産学連携にも期待している。
 アークレイは1960年創立。世界80カ国以上で糖尿病検査装置を販売し、近年は遺伝子検査や唾液検査、動物検査にも参入。2019年10月期の連結売上高は563億円。グループ従業員数は2730人(同11月時点)。
 同社と県市は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため立地協定調印式をとりやめ、書面だけを交わした。

© 株式会社長崎新聞社