【新型コロナ】「早く会いたい」 休園中の幼稚園、手作りマスクに思い込め

幼稚園教諭や職員が手作りしたマスクを着ける園児=平塚市内

 新型コロナウイルスの感染拡大で臨時休園中の神田幼稚園(平塚市大神、金子誠園長)の職員らが全園児185人分の布マスクを手作りし配布した。休園が長期化する中で「一日でも早く子どもたちに会いたい」と願いを込める。

 同園は21日、幼稚園バスで市内を巡回。バス停留所で待っていた保護者と園児たちにマスクを手渡した。

 マスクは休園で自宅勤務となった職員らが材料を自前で用意し縫製した。事務員の中島京子さんは「子ども用のマスクも手に入りづらい中で、少しでも子どもたちのために何かできればと思った」と話す。

 マスクを受け取った女児(4)は「幼稚園に行けないのは寂しいけどマスクはうれしい」と笑顔。母親(34)は「幼稚園に通わせてあげられず歯がゆい思いもある。でも、県内で感染者が増えている中で子どもを通わせるのには不安もある」と苦しい胸の内を明かす。

 双子の姉妹(5)を持つ母親(41)も「年長の楽しい時期。思い出を早くつくってあげたい」とコロナ禍の収束を願った。

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