【新型コロナ】「肩身が狭い」「ゴメンナサイ!」 黒岩知事のツイッター投稿が物議

黒岩知事のツイッター投稿

 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、黒岩祐治知事のツイッター投稿が物議を醸している。神奈川の感染者が1都3県で最多の状況を踏まえ、「足を引っ張っている状況で肩身が狭い。解除条件をすでにクリアしている埼玉、千葉のみなさんゴメンナサイ!」と投稿。コメント欄には「謝るのは感染者に失礼」「医療現場は必死にやっている」といった批判が相次いだ。

 知事の投稿は20日午後10時55分ごろ。緊急事態宣言一部解除の動きを見据え、「今日の感染者数は21人。明日の首都圏の解除は絶望的」とし、政府が解除の目安とする基準を達成している千葉や埼玉への謝罪の言葉で締めくくった。

 この投稿に対し、21日午後9時ごろまでに約1300件リツイート(転載)され、2千件近い「いいね」を集めた。800件を超えたコメントは「気持ちは分かるから謝らなくていい」「一緒に頑張りましょう」と肯定的な声がある一方、「院内感染を起こした病院が悪いのか」「県民が迷惑を掛けているみたい」「感染者への差別を助長しかねない」といった批判が大半を占めた。

 投稿を目にした小学生2児の母親(35)=横浜市南区=も「言葉が軽い。ただただ残念」。同市中区の飲食店に勤める男性(41)は「私たちに非があるような物言い。県民が責められかねず、知事こそ足を引っ張っている」と憤った。

 神奈川新聞社の取材に黒岩知事は「解除基準を上回ったことに強く責任を感じて発信した」と説明。批判が相次いだことには「感染者を批判する意図はなく、誤解を与えてしまったことは申し訳ない」と陳謝した。

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