佐世保空襲資料室リニューアルへ 1室→2室に拡張 旧市立戸尾小内

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寄贈された遺品や資料が並ぶ佐世保空襲資料室=佐世保市、旧戸尾小

 佐世保空襲犠牲者遺族会(臼井寛会長)は、佐世保市戸尾町の旧市立戸尾小内にある佐世保空襲資料室をリニューアルする。現在の1室から2室に拡張し、資料の保存と平和学習の場としての機能を高めるのが狙い。新型コロナウイルス感染防止のため今は立ち入りできないが、今月中にも作業に着手し、遅くとも8月までには開館する予定。
 同資料室は、市が遺族会に暫定的に戸尾小の教室を貸し出し、2006年に開設した。「佐世保空襲を語り継ぐ会」(早稲田矩子代表)と協力して運営し、両会の会員が原則土日に当番制で見学者に対応。焼夷弾の燃えかすや当時の衣服など約1500点を展示し、近年は年間約500人が利用している。
 運営上の課題もある。近年、戦争犠牲者の家族の高齢化で遺品の寄贈が増え、収蔵場所の確保が難しくなっている。加えて、保存環境が整っておらず、資料の経年劣化も進む。このため、両会は長年移転を市に希望。しかし、条件に合う移転先が見つからないため、当面の間、戸尾小内の空き教室を追加で利用できないか市と昨年から調整を続けていた。
 戸尾小内には二つの校舎があり、現在は3階建ての校舎の1教室を資料室として使っている。リニューアルでは向かい側にある3階建て校舎に移り、2教室を利用。ガラスケースなどを活用して資料の保護を図りながら、空襲が発生した経緯を理解しやすい展示に見直す。団体の見学者がDVDを視聴したり講話を聞いたりできるスペースも新たに設ける。
 臼井会長は「資料の損傷を防ぐための管理もしっかりと行い、学びをより深められるようにしたい」と話した。