都、住宅展示場の休業要請解除は6月上旬有力

東京都は5月22日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言解除後の休業要請緩和の流れを発表した。クラスターが発生しやすい接待を伴う飲食店やライブハウス、カラオケ店などを除き、施設をステップ0~3の4段階に分類。都は5月25日からの週内に施設分類の詳細を示すが、住宅展示場は「2」が有力で、国が5月25日に東京都の緊急事態宣言を解除した場合は6月上旬の営業再開が見込まれる。

緩和の基準としては(1)1日当たりの新規陽性者数が20人未満(2)新規陽性者数における接触歴等不明者数が50%未満(3)週単位の陽性者数の増加比が1未満―の3点が必須。これに(4)重症患者数(5)入院患者数(6)PCR検査の陽性率(7)受診相談窓口における相談件数―も含め総合的に判断する。

ステップ0~3の大まかな流れと施設の分類は下記の表の通り。住宅展示場は都の休業要請で商業施設扱いとなっており、ステップ2の「生活必需品以外の店舗等」とみられる。小池百合子知事は5月22日の記者会見で「もし国が5月25日に緊急事態宣言を解除したら、26日午前0時にステップ1に移行する」と説明した。ステップアップの判断に要する期間は2週間がベースとなっており、住宅展示場の休業要請解除は6月10日前後とみられる。また、感染拡大の兆候があれば「東京アラート」を発動。(1)1日当たりの新規陽性者数が50人(2)新規陽性者数における接触歴等不明者数が50%(3)週単位の陽性者数の増加比が2―を目安に、強い休業要請に逆戻りする。ステップ2や3になっていても0に戻る可能性もあるという。

ステップ2に大方の商業施設が入っている

都では事業者向けに「東京都感染拡大防止ガイドライン」を策定した。施設入場の列の間隔をできるだけ2mとることや入場者へのマスク着用の徹底、サーモグラフィーなど非接触型機器による入場者の検温、チラシ類を手渡しにせず机などに設置することなどを呼びかけた。

小池知事は緊急事態宣言解除以降、問題なければレインボーブリッジをレインボーカラーに、「東京アラート」発動時は赤にライトアップすることを説明した

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