マスクで熱中症増加のおそれ 喉の渇き感じづらい可能性 医師などが注意喚起 

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医師など医療関係者13人で組織する「教えて!「かくれ脱水」委員会」(服部益治委員長)は、今後迎える熱中症多発シーズンに向けた「セルフメディケーションの徹底」を緊急提言した。新型コロナウイルス感染症予防のためにマスクを着用する機会が増えることで、例年以上に熱中発症リスクが高まるとして注意を呼びかけている。

熱中症・脱水症の予防啓発のための情報を発信している同団体によると、今年は新型コロナウイルスによる外出自粛傾向により暑熱馴化(身体の機能を徐々に暑さに慣らすこと)ができておらず、運動不足で筋肉量が減ると身体に貯められる水分量も少なくなるという。また、常日頃マスクを着けて過ごすと、体内に熱がこもりやすくなるほか、マスク内の湿度があがっていることで喉の渇きを感じづらくなる可能性もあると指摘している。マスクを外してはいけないという思いから、気づかないうちに水分補給を避けてしまうことも脱水の一因になる。同委員会では、熱中症予防のポイントとして、1日3食の食事やこまめな水分補給、経口補水液の常備など7項目の対策を挙げている(表)。涼しいうちに人混みを避けた散歩や室内での軽い運動で汗をかく練習をして暑さにカラダを馴れさせておくことや、環境省が毎日発表している暑さ指数(WBGT)をチェックして行動指針にすることなども予防につながるという。

緊急提言では、「医療機関が症新型コロナウィルス感染症の対応でキャパシティを超えつつある医療機関に、例年通りの熱中症患者が救急搬送されたら、もはや未曾有のパニック状態を招き、日本の医療機関の多くが機能しなくなるリスクもある」と警鐘を鳴らし、一人ひとりが予防対策の必要性を意識し、脱水症状の現れる前の段階で適切な対処を取って重症化を防ぐことが必要としている。