島原の野菜や生活必需品を全国発送 はぎせん市場・松田崇秀さん

「助け合いの精神で島原から応援したい」と話す松田さん=島原市萩原2丁目

 「買い物など生活面での制限が続く東京に暮らす子どもが、島原の野菜を喜んでくれた」「食料品や生活必需品を安く送れて助かる」-。利用客の笑顔に手応えを感じている。
 島原半島産の野菜や鮮魚などを取り扱う直売所「しんせんとれたて はぎせん市場」(島原市萩原2丁目)が、4月に始めた発送サービス。特定警戒都道府県に暮らす島原出身者らの支援につながればと、他店で購入した日用品なども詰め込むことができ、送料の約3割は同店が負担する。
 「困っている県外の人を少しでも喜ばせたい」との思いから始めた同サービスは、口コミなどで評判を呼び、約1カ月間で約200件の利用がある。「関東圏と比べれば、食料品やマスクなどに余裕がある。島原からの物資で支えたい」
 発送の手間と労力を省いてもらおうと、段ボール箱やガムテープなど必要な資材は店内に準備。「高齢のお客さんも多い中、財布一つ持って来店してもらえればすぐに届けられる」
 「雲仙・普賢岳の噴火災害では、全国からお世話になった。その恩返しになれば」と話す。「支援活動や助け合いの精神で、島原から応援したい」

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