長崎大が新学部移転計画 新幹線・新大村駅東側に

新幹線新駅東側の整備区域

 長崎大が4月に新設した情報データ科学部(長崎市文教町、文教キャンパス)について、大村市植松3丁目で建設中の九州新幹線長崎ルート新大村駅(仮称)東側への移転を計画していることが22日、関係者への取材で分かった。新駅周辺整備を進める大村市と協議に入る調整をしている。
 大村市関係者によると、移転は新幹線開業後の2025年ごろをめどとしており、正式な協議に入り次第、用地や校舎の建設費用の負担などについて調整する。市は県立ろう学校跡地を含む新駅東側の6.4ヘクタールで、駅前広場や公園、民間主導による商業施設などの整備を計画。新学部の移転が決まった場合、この民間事業者募集区域での設置が考えられるという。
 大村市はこれまで、14年に長崎大に開設された多文化社会学部の誘致に取り組むなど、若者の流出抑制や新たな企業の進出などを目的に大学誘致に取り組んできた。昨年10月に再選した園田裕史市長も大学誘致をマニフェスト(公約集)に掲げ意欲を示している。
 移転計画について長崎大は「大村市と話をしているのは事実。ただ、非公式なものであり、正式なテーブルに着いたわけではない。正式な話し合いになれば公表したい」としている。
 長崎大によると、情報データ科学部の1学年の定員は110人。人工知能(AI)を活用したITビジネス人材、ビッグデータや医療情報の解析に精通した人材の育成、研究を目的としている。現在は文教キャンパスの総合教育研究棟と工学部棟に分散している。


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