KMバイオ、新型コロナのワクチン開発へ 国立感染研などと共同で

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新型コロナウイルスワクチンの共同開発に乗り出すKMバイオロジクス=熊本市北区

 医薬品製造販売のKMバイオロジクス(熊本市)は22日、世界的な流行が続く新型コロナウイルスのワクチン開発に着手すると発表した。2020年度に動物を用いた非臨床試験を終え、速やかにヒトへの臨床試験(治験)を開始する方針。

 KMバイオが日本脳炎ワクチン製造で使う細胞培養技術を活用し、新型コロナウイルスの不活化ワクチンの開発と実用化を目指す。国立感染症研究所、東京大医科学研究所、医薬基盤・健康・栄養研究所と共同で取り組み、KMバイオが代表研究者となる。

 併せて早期に十分な量のワクチンを供給できるよう、合志事業所(合志市)など同社が持つ新型インフルエンザワクチン用の生産設備が活用できるかどうかも検討する。旧化学及血清療法研究所(化血研)のワクチン製造事業などを引き継いだ同社では、国民の約半数に当たる5700万人分のインフルエンザワクチンが生産可能という。

 今回の開発は、国立研究開発法人の日本医療研究開発機構の公募事業に採択され、KMバイオには研究開発費10億6100万円が交付される。同機構はこのほか支援先に塩野義製薬、アンジェスなど8件の企業や大学を選んだ。

 WHO(世界保健機関)によると、ワクチンの候補は世界で現在100件を超えている。実際にヒトに投与して安全性や有効性を検証する臨床試験も米国や中国、英国などで計8件始まっている。(田上一平)